「好き」って言ってよ!
「なる訳ないでしょうが!

絶対に婚約破棄してやる!

あんたのことなんか好きにならないし、あんたと結婚なんてしない!」

「まだそんなことを言うなんて、本当に君はあきらめが悪いな…」

呆れた様子で言った青葉に、
「ええ、そうよ!

私はあきらめが悪いわよ!

あんたが婚約破棄をしてくれるならば話は別だけど!」

奈帆は言い返した。

「婚約破棄はしないと言っている」

「あんたと別れる日を楽しみに待ってやるわ!」

「そんな日はこない、もしきたとしても僕と君が本当の意味で一緒になる日だけだ」

青葉はそう言って家の前に止まっていた車に奈帆と一緒に乗った。

2人を乗せた車は待っていたと言うように走り出した。
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