「好き」って言ってよ!
「水曜日にすることになった訳だけど…結構、近いわね」

スマートフォンでカレンダーアプリを開いた奈帆は呟いた。

今日は金曜日なので、約束の水曜日は後少しである。

「再来週に変更してもらった方がよかったかしら…って、嫌なことは早く済ませるのが1番だし、何より1日でも早く婚約破棄をしてもらわなければ」

奈帆は今度はメッセージアプリを開くと、哲郎のアイコンを押した。

先ほどの話しあいとデートをすることになった結果を送りつけると、哲郎から返事がきた。

『何か大変なことになっちゃったね…

奈帆ちゃん、大丈夫?』

哲郎からのメッセージに対して、
『大丈夫よ、ダメだったら婚約破棄に応じるって言ったから』
と、奈帆は返事した。

『そうか、頑張ってね』

『うん、頑張る』

奈帆はメッセージアプリを閉じると、スマートフォンを充電させた。
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