「好き」って言ってよ!
一緒に過ごした日々にも、やがて終わりはくる。

「うっ、ううっ…」

お別れの日、奈帆はグスグスと泣いていた。

「アオバちゃん、行かないで…。

ナホ、アオバちゃんと一緒にいたいよ…」

泣きながら自分にお願いする奈帆だったが、
「青葉くんはもうすぐ学校があるし、お父さんたちも仕事があるからそう言う訳にはいかないんだよ」
と、彼女の父親は娘の頭を優しくなでながら慰めていた。

「でも…」

自分と離れるのが嫌で泣いている奈帆がとてもかわいそうで、胸の中が締めつけれたのがわかった。

「困ったな…」

彼女の父親はやれやれと言うように息を吐いた。

「ナホちゃん」

そんな奈帆に向かって青葉は声をかけた。

「アオバちゃん…?」

奈帆が泣き過ぎて真っ赤になっている目を自分に向けてきた。
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