地味系男子が本気を出したら。
とりあえず、そのタイムカプセルを埋める会の申し込みをその場で親にしてもらい、僕たちは当日それぞれ手紙を持ち寄って埋めることになった。
「ところで二人は将来の夢ってある?」
「そういう咲玖は?」
「わたしはね〜おしゃれに関係する仕事がしたいなって思ってるよ」
「おしゃれに関係すること?」
「メイクさんとか、蒼永ママみたいなネイリストさんとか、蒼永パパみたいな美容師さんとか!」
蒼永くんのご両親って、美容関係なんだ。
てっきり武道関係と思っていたからすごく意外だ。
「ふうん、咲玖らしいわね」
「さっちゃんが美容師になったら髪切ってもらおうかな」
「任せて!」
さっちゃんは髪型も自分でアレンジしたり、最近おしゃれのレベルがすごいから絶対なれると思う。
「大志くんのお兄さんは弁護士目指してるんだよね?大志くんもなりたいな〜って思うの?」
「いやあ、僕には無理かなぁ。僕は…学校の先生になりたいなぁって思ってるんだ」
初めて話したので、ちょっと照れ臭い。
「そうなの!?大志先生!」
「あはは。何の学校の先生になるかはまだ考え中なんだけどね」
「すごくいいと思う!大志くんなら絶対なれるよ!」
「黄瀬くん、教えるの上手いしね。向いてると思うわ」
「ありがとう」