婚活
はぁ……。でもこのまま起きるのも何だかもったいなくて、ベッドの中で目を瞑ったまま、先ほどの朋美との電話での会話を思い出している。もし、お腹に子供が居たら産まなかったと言った朋美。理由はどうあれ、そんなに簡単に結論を出してしまった事に、内心戸惑いを隠せなかったが、自分が朋美の立場だったら、どういう結論を出すかは、実際、自分がその場になってみなければわからないだろう。「小林さんとは、相性が合わないみたい」と朋美が言った相性って、何なんだろう。何を基準にそう思うんだろう?気が合うから相性がいい?そうとも限らない。価値観が一緒。ウケるツボが同じ。その程度のレベルでも、相性がいいと思える人も多いはず。私と相性がいい人は、どんな感じなんだろう?ふと、和磨の顔が浮かんだ。ありゃ、相性悪いわ。顔を合わせれば、喧嘩まではいかなくても、いつも言い合いばかりしているし。和磨だって、多分同じように思ってるはず。もっとこう……何て言うんだろう。安らげる人というか、いつもギスギスした社会の中にあって、会えば、傍にいれば、ホッと出来るような……そんな都会のオアシスみたいに感じられる人がいいな。相手の気持ちは無視しているが、そういう人が私にとって相性のいい人であって欲しい。あくまで、これは理想なんだろうけれど、相性のいい人に巡り会いたい。けれど現実は厳しいし、自分の中にも甘えがいっぱいある。何でも思い通りになるのは難しい世の中。でも自分が変わらなきゃ、きっと前進は出来ないんだ。頑張らないといけないな。
私生活も、婚活も……。
私生活も、婚活も……。