婚活
「言っちゃ悪いが、久美子。お前に下心があったんじゃねぇのかよ?だから珠美に慇懃無礼な事が平気で言えるんじゃないのか?同じ教師として、相手の立場に立って物事も考えろと生徒に言えねぇぞ。まぁ……お前は昔から我が儘で利己中だったし、倫理道徳教師じゃないからわからないのかもな」
「和磨。酷い……」
「仕事は仕事だ。教師として校門を潜ったら私情は無しだぜ?月曜からも、ちゃんとお前の言う、教師のプロとやらに徹しろよ。行くぞ、珠美
「えっ?う、うん……」
あの久美子という子は、和磨の彼女じゃなかった。それじゃ、彼女が言ってた事はいったい……。
「珠美」
エッ……。
「彼女が居るくせにとか、二度と言うなよ」
「和磨……」
「腹減ったから、取り敢えず渋谷にでも飯喰いに行くか」
「……」
和磨に彼女は居なかったって事?どうしよう。信じられないし、何かあの彼女の事を思うと人の不幸を笑っているような気もしないでもないけど……やっぱり嬉しい。
「珠美?腹減ってないのかよ?」
和磨と渋谷のパスタ屋に入り、運ばれてきた料理を目の前にしてフォークを持ったまま、まだひと口も口に出来ずにいた。
「えっ?ううん。何だか胸がいっぱいになっちゃって……。ハハッ……変だよね」
「そりゃ変だ。柄にもなく、気持ち悪い」
「和磨!何よ、それ。乙女心が傷つくでしょ?」
「何が乙女心だよ。本当の乙女が聞いたら、噴き出すぞ」
「うるさい。黙って食べなさいよ」
フォークを握りしめ、 やっと食べる気になってパスタに手を付け始める。少しは前と同じように話せているかな?その後は渋谷の街を歩きながら映画を観たり、雑貨屋で遊んだりして晩ご飯も食べて夜の渋谷を歩きながら、ふと人通りの少ない路地に入った。
何、この通り……。所謂ラブホテル街。早く通り抜けたい気分で、落ち着かない。
「珠美。入ろうか?」
エッ……。
「な、何、馬鹿な事言ってるのよ」
「俺、本気で言ってるぜ?」
「……」
和磨が私の手を握ってラブホテルの入り口で立ち止まり、私をジッと見ている。
「珠美。きっと遊ばれるだけだから」
「和磨。酷い……」
「仕事は仕事だ。教師として校門を潜ったら私情は無しだぜ?月曜からも、ちゃんとお前の言う、教師のプロとやらに徹しろよ。行くぞ、珠美
「えっ?う、うん……」
あの久美子という子は、和磨の彼女じゃなかった。それじゃ、彼女が言ってた事はいったい……。
「珠美」
エッ……。
「彼女が居るくせにとか、二度と言うなよ」
「和磨……」
「腹減ったから、取り敢えず渋谷にでも飯喰いに行くか」
「……」
和磨に彼女は居なかったって事?どうしよう。信じられないし、何かあの彼女の事を思うと人の不幸を笑っているような気もしないでもないけど……やっぱり嬉しい。
「珠美?腹減ってないのかよ?」
和磨と渋谷のパスタ屋に入り、運ばれてきた料理を目の前にしてフォークを持ったまま、まだひと口も口に出来ずにいた。
「えっ?ううん。何だか胸がいっぱいになっちゃって……。ハハッ……変だよね」
「そりゃ変だ。柄にもなく、気持ち悪い」
「和磨!何よ、それ。乙女心が傷つくでしょ?」
「何が乙女心だよ。本当の乙女が聞いたら、噴き出すぞ」
「うるさい。黙って食べなさいよ」
フォークを握りしめ、 やっと食べる気になってパスタに手を付け始める。少しは前と同じように話せているかな?その後は渋谷の街を歩きながら映画を観たり、雑貨屋で遊んだりして晩ご飯も食べて夜の渋谷を歩きながら、ふと人通りの少ない路地に入った。
何、この通り……。所謂ラブホテル街。早く通り抜けたい気分で、落ち着かない。
「珠美。入ろうか?」
エッ……。
「な、何、馬鹿な事言ってるのよ」
「俺、本気で言ってるぜ?」
「……」
和磨が私の手を握ってラブホテルの入り口で立ち止まり、私をジッと見ている。
「珠美。きっと遊ばれるだけだから」