婚活
男の価値観
和磨と朝を迎え、家に帰った私を待っていたのは母の質問攻めだった。
「もう、お母さん。ワイドショーのレポーターじゃないんだから、いい加減にして!」
「あら?そんな事言えるの?聞く権利、あると思うんだけどねぇ?」
うっ。
裕樹にしてこの母親ありって感じだわ。適当にあしらいながら部屋に逃げ込むようにしてその日は一日、大人しくしていた。
また一週間が始まり、同じ道を歩いて駅まで向かうのに周りが明るく見える。和磨は学校だから朝が早い。もう出掛けちゃって居ないだろうな……。そんな日々、和磨の事を自然と考えるようになっていた。
「自然の流れだね。やっと落ち着くところに落ち着いたのかも」
由佳に和磨との事を話すとそんな言葉が返ってきて、反対されると思っていたので嬉しかった。今週末、また和磨に会えるかな?漠然とだが、土、日のどちらかに会えればいいと 思っていた私だったが、和磨は卒業シーズンで三月は学校行事が忙しいらしく休みの日も学校に行ったりしていて、週末はその週も、次の週も会えなかった。しかし日曜日、早めに終わったと携帯に連絡があって、夕方から会える事になって急いで支度をして和磨の家に向かうとちょうど和磨も帰ってきたところだったので、そのまま車に乗って出掛けた。
食事をして少し走っていると、和磨がウィンカーを左に出した。
「和磨?」
「寄っていこう」
「でも……」
「久しぶりに、会えたんだぜ?」
「……」
和磨がウィンカーを出して入ったところは、ラブホテル……。久しぶりと言っても、この前初めて入って、その後、会っていなくてやっと会えたら、また……。何となく違和感を感じながらも和磨の行動に反対する事も出来ず、そのまままたホテルに入ってしまった。明日は仕事だから泊まるわけにはいかなかったので遅くなったが家に帰り、シャワーを浴びてすぐにベッドに潜り込んだ。
新年度を迎えた四月、和磨も担任を初めて持ち、部活の顧問も始めたらしい。私も庶務は 4月は新入社員や異動に伴い、仕事も山ほどあってお互い会えない日が続いていたが、週末、
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