婚活
「それなりに沢村さんの事をパソコン画面上のみでしたが、予習してきたんですよ」
はぁ?
予習って、何?
「それで、何点かお聞きしたいんですけど、いいですか?」
何なんだ?
「はぁ……。答えられる範囲でしたら」
「勿論です。答えたくない事は、無理にとは言いませんので」
「はい……」
「早速ですが、ご兄弟は?」
「二人です」
「上ですか?下ですか?」
「上です。弟がいます」
何だか尋問みたいな感じだ。家族構成とか気にする人なのか?
「ご実家にお住まいですか?」
「あぁ、はい」
もし独り暮らしだったら、この質問には答えづらいだろう。偶々、私は実家だからいいけど……。その後もいろいろ身上調査のような質問が続き、もううんざりといった感で答えていた。
「亭主関白って、どう思われます?」
どう思われますって……。
「亭主関白ですか?」
「多分、結婚したら僕は亭主関白になる事は間違いないんです。九州男児ですから」
エッ……。
だってパソコンのプロフィールには、東京出身って書いてあったのに。
「あの……ご実家は、東京じゃないんですか?」
「あっ。東京ですよ。自己紹介の文面に嘘偽りはないですが、父方の実家が九州なので僕自身にも九州男児の血が流れてるわけですからね。憧れでもあるんです。古い考えかもしれませんけど、三歩下がって妻が夫に従うというあの感覚が」
無理だ……。確信してしまった。この人とは、私は無理。嬉しそうに亭主関白宣言されて……。歩み寄りが必要なのもわかってはいるが、それ以前に先ほどからの質問攻めといい、自分の要求ばかりを相手に押し付けるというか優先させて、あとは興味ないみたいな感覚がどうしても隔たりを感じてしまう。
「亭主関白とか、愛妻家とか、それは周りが見て感じる事だと思うので、もし自分が当事者だったらわからないと思いますけど……」
亭主関白になるなんていきなり宣言されても、まだ愛情の欠片もないのにそんな事言われたら、誰だって家庭の事は一切手伝わないと遠回しに言われているようで、悪いようにしかとれないんじゃ……。
「そういう考えもありますね。でもやっぱり男は女を庇う事が義務だと思うし、甲斐性がある男は格好いいですから。自分はグイグイ女性を引っ張って行きたいんですよ」
はぁ?
予習って、何?
「それで、何点かお聞きしたいんですけど、いいですか?」
何なんだ?
「はぁ……。答えられる範囲でしたら」
「勿論です。答えたくない事は、無理にとは言いませんので」
「はい……」
「早速ですが、ご兄弟は?」
「二人です」
「上ですか?下ですか?」
「上です。弟がいます」
何だか尋問みたいな感じだ。家族構成とか気にする人なのか?
「ご実家にお住まいですか?」
「あぁ、はい」
もし独り暮らしだったら、この質問には答えづらいだろう。偶々、私は実家だからいいけど……。その後もいろいろ身上調査のような質問が続き、もううんざりといった感で答えていた。
「亭主関白って、どう思われます?」
どう思われますって……。
「亭主関白ですか?」
「多分、結婚したら僕は亭主関白になる事は間違いないんです。九州男児ですから」
エッ……。
だってパソコンのプロフィールには、東京出身って書いてあったのに。
「あの……ご実家は、東京じゃないんですか?」
「あっ。東京ですよ。自己紹介の文面に嘘偽りはないですが、父方の実家が九州なので僕自身にも九州男児の血が流れてるわけですからね。憧れでもあるんです。古い考えかもしれませんけど、三歩下がって妻が夫に従うというあの感覚が」
無理だ……。確信してしまった。この人とは、私は無理。嬉しそうに亭主関白宣言されて……。歩み寄りが必要なのもわかってはいるが、それ以前に先ほどからの質問攻めといい、自分の要求ばかりを相手に押し付けるというか優先させて、あとは興味ないみたいな感覚がどうしても隔たりを感じてしまう。
「亭主関白とか、愛妻家とか、それは周りが見て感じる事だと思うので、もし自分が当事者だったらわからないと思いますけど……」
亭主関白になるなんていきなり宣言されても、まだ愛情の欠片もないのにそんな事言われたら、誰だって家庭の事は一切手伝わないと遠回しに言われているようで、悪いようにしかとれないんじゃ……。
「そういう考えもありますね。でもやっぱり男は女を庇う事が義務だと思うし、甲斐性がある男は格好いいですから。自分はグイグイ女性を引っ張って行きたいんですよ」