婚活
「ハッ?何だそれ。年下って言ったって、たかが一歳歳だろ?二十歳超えりゃ、みんな一緒だよ」
「違うもぉん。裕樹も和磨も、私からしたら弟なの!」
「何でもいいから、もう俺帰るぞ……。珠美?」
和磨の声が遠くでしているけど、睡魔が襲ってきたみたいで目が開かない。
「わかったぁ。玄関の鍵締めるから、早く行こう」
半分目を瞑ったまま立ち上がった拍子に、よろけて後のソファーに座り込んだ。
「しょうがない奴……。こんなに、酒癖悪かったっけ?」
「悪くなぁい。和磨。玄関まで、おんぶしてって」
和磨の首に、両手をまわす。
「珠美。甘える相手、間違えてる」
「間違えてないもん。和磨でしょ?和磨は弟と一緒なんだから、姉の言う事には文句を言わずにさっさと聞くぅ」
エッ……。
いきなりフワッと身体が宙に浮いて驚いて目を開けると、和磨が私をそのまま抱っこしていた。自分から和磨の首に両手をまわしたのに、目の前に和磨の顔が迫っていて慌てて両手を離そうとしてバランスを失いそうになった。
「しっかり、掴まってろ」
和磨……。
和磨に抱っこされながら、多分、今階段を上っている。部屋のドアは開けっ放しだったからそのまま和磨は私の部屋に入り、ベッドカバーを外して私を寝かせてくれた。
「和磨ぁ」
「何だよ。いい加減、この手離せ」
その声に目を開けて見ると、まだ和磨の首に両手をまわしたまま度アップで和磨の顔が目の前に迫っていたので、すかさず両手を離した。
「ごめん……。和磨ぁ。ねぇ、どうしたら男にモテるぅ?」
「えぇ?そんなの、わかんねぇよ。俺に聞くなよな。電気消すぞ」
「嫌だ。和磨に……もっと聞きたい事……沢山ある……もん……」
睡魔と闘いながら半分夢の中の私は、和磨にもっと男心を聞きたくて仕方がないのに、でも眠くてどうしようもない。部屋が急に暗くなったので、和磨が電気を消したらしい。
「珠美はさ……」
「……」
「珠美は、今のままでいいと思うよ。俺は」
遠くで、和磨の声がしている。
和磨、何?
廊下の明かりが少しだけ部屋に入ってきて、和磨の気配を身近に感じていた。
「珠美は、今のままでいいよ」
和磨……。
和磨が私の髪を、そっと撫でた。
「珠美。おやすみ」
「まだ……寝たくな……」
和磨が、私のおでこにキスをした。
「和磨ぁ。なぁにして……」
「違うもぉん。裕樹も和磨も、私からしたら弟なの!」
「何でもいいから、もう俺帰るぞ……。珠美?」
和磨の声が遠くでしているけど、睡魔が襲ってきたみたいで目が開かない。
「わかったぁ。玄関の鍵締めるから、早く行こう」
半分目を瞑ったまま立ち上がった拍子に、よろけて後のソファーに座り込んだ。
「しょうがない奴……。こんなに、酒癖悪かったっけ?」
「悪くなぁい。和磨。玄関まで、おんぶしてって」
和磨の首に、両手をまわす。
「珠美。甘える相手、間違えてる」
「間違えてないもん。和磨でしょ?和磨は弟と一緒なんだから、姉の言う事には文句を言わずにさっさと聞くぅ」
エッ……。
いきなりフワッと身体が宙に浮いて驚いて目を開けると、和磨が私をそのまま抱っこしていた。自分から和磨の首に両手をまわしたのに、目の前に和磨の顔が迫っていて慌てて両手を離そうとしてバランスを失いそうになった。
「しっかり、掴まってろ」
和磨……。
和磨に抱っこされながら、多分、今階段を上っている。部屋のドアは開けっ放しだったからそのまま和磨は私の部屋に入り、ベッドカバーを外して私を寝かせてくれた。
「和磨ぁ」
「何だよ。いい加減、この手離せ」
その声に目を開けて見ると、まだ和磨の首に両手をまわしたまま度アップで和磨の顔が目の前に迫っていたので、すかさず両手を離した。
「ごめん……。和磨ぁ。ねぇ、どうしたら男にモテるぅ?」
「えぇ?そんなの、わかんねぇよ。俺に聞くなよな。電気消すぞ」
「嫌だ。和磨に……もっと聞きたい事……沢山ある……もん……」
睡魔と闘いながら半分夢の中の私は、和磨にもっと男心を聞きたくて仕方がないのに、でも眠くてどうしようもない。部屋が急に暗くなったので、和磨が電気を消したらしい。
「珠美はさ……」
「……」
「珠美は、今のままでいいと思うよ。俺は」
遠くで、和磨の声がしている。
和磨、何?
廊下の明かりが少しだけ部屋に入ってきて、和磨の気配を身近に感じていた。
「珠美は、今のままでいいよ」
和磨……。
和磨が私の髪を、そっと撫でた。
「珠美。おやすみ」
「まだ……寝たくな……」
和磨が、私のおでこにキスをした。
「和磨ぁ。なぁにして……」