婚活
そんなテロップが、画面に表示された。
とうとう未来王子の検索画面で、コンタクトを取っちゃった。ワクワク、ドキドキな反面、
少し怖さも手伝ってか、クリックしたあと右手には汗をかいていた。早速、朋美と由佳に メールを送ると、二人共喜んでくれたと同時に少し驚きのリアクションが返ってきた。まさか私がこんなに早く、行動に移すとは思ってなかったみたいだ。
そして相談所の計らいで友引の土曜日に、相談所で未来王子と会う事になったのだった。
何か、緊張してきちゃったよ。この日のために、朋美と由佳に見立ててもらって買った服……。由佳が絶対スカートで行くべきと言い、朋美もいつもより女っぽい服装にした方がいいなどと、小姑二人の執拗なアドバイスでこの日の為に選んでくれた服を着て相談所に 向かっている。最寄り駅で降りてまだ少し時間があったので、トイレに寄り最終チェックの化粧直しをする。ビューラで思いっきりギュギュンに持ち上げた睫毛。マスカラがダマになってないかを、鏡に近づき左右に首を振って入念にチェック。よし!大丈夫だ。仕上げにあぶらとり紙で小鼻とティーゾーンを押さえ、ファンデーションをもう一度重ねる。ストッキングの伝線もしていないかどうか、後ろ姿を見て確認した。
さぁ、行こう。
沢村珠美。婚活開始の秋。今日会う人は、どんな人なんだろう。ご縁はあるかな……。意を決して、一度来ただけの相談所のドアを開く。
「沢村様。お待ちしておりました」
あっ。この前、申し込みの時に居たアラ・フォーの女性だ。
「こんにちは。よろしくお願いします」
「もうお相手の方は、お見えになってらっしゃいますよ」
「そ、そうですか」
約束の時間の13時には、まだ5分ほどあった。よしよし……。社会人としての常識、5分前行動は出来てるな。そんな事を思いながら案内された部屋へと向かい、相談所の女性がノックしたドアを開けた。
「失礼します。お相手の方が、お見えになりました」
うおぉ。
緊張MAXで、膝がガクガクしてきた。チラッと、アラ・フォー女性の脇から見えた紺のスーツ姿の男性。この人が、今日会う人だ。
「ご紹介致します。こちらが、錦織清人様です」
「初めまして。錦織清人です」
「こちらが、沢村珠美様です」
「初めまして。沢村珠美です」
女性を介し、緊張しながら自己紹介の挨拶を交わす。
とうとう未来王子の検索画面で、コンタクトを取っちゃった。ワクワク、ドキドキな反面、
少し怖さも手伝ってか、クリックしたあと右手には汗をかいていた。早速、朋美と由佳に メールを送ると、二人共喜んでくれたと同時に少し驚きのリアクションが返ってきた。まさか私がこんなに早く、行動に移すとは思ってなかったみたいだ。
そして相談所の計らいで友引の土曜日に、相談所で未来王子と会う事になったのだった。
何か、緊張してきちゃったよ。この日のために、朋美と由佳に見立ててもらって買った服……。由佳が絶対スカートで行くべきと言い、朋美もいつもより女っぽい服装にした方がいいなどと、小姑二人の執拗なアドバイスでこの日の為に選んでくれた服を着て相談所に 向かっている。最寄り駅で降りてまだ少し時間があったので、トイレに寄り最終チェックの化粧直しをする。ビューラで思いっきりギュギュンに持ち上げた睫毛。マスカラがダマになってないかを、鏡に近づき左右に首を振って入念にチェック。よし!大丈夫だ。仕上げにあぶらとり紙で小鼻とティーゾーンを押さえ、ファンデーションをもう一度重ねる。ストッキングの伝線もしていないかどうか、後ろ姿を見て確認した。
さぁ、行こう。
沢村珠美。婚活開始の秋。今日会う人は、どんな人なんだろう。ご縁はあるかな……。意を決して、一度来ただけの相談所のドアを開く。
「沢村様。お待ちしておりました」
あっ。この前、申し込みの時に居たアラ・フォーの女性だ。
「こんにちは。よろしくお願いします」
「もうお相手の方は、お見えになってらっしゃいますよ」
「そ、そうですか」
約束の時間の13時には、まだ5分ほどあった。よしよし……。社会人としての常識、5分前行動は出来てるな。そんな事を思いながら案内された部屋へと向かい、相談所の女性がノックしたドアを開けた。
「失礼します。お相手の方が、お見えになりました」
うおぉ。
緊張MAXで、膝がガクガクしてきた。チラッと、アラ・フォー女性の脇から見えた紺のスーツ姿の男性。この人が、今日会う人だ。
「ご紹介致します。こちらが、錦織清人様です」
「初めまして。錦織清人です」
「こちらが、沢村珠美様です」
「初めまして。沢村珠美です」
女性を介し、緊張しながら自己紹介の挨拶を交わす。