婚活
「珠美。抱いてやろうか?」
「……」
驚いて顔だけ振り向くと、間近に和磨の顔があった。
「ブハッ!何て顔してんだよ。冗談に決まってるだろ?寝るぞ」
今度は、和磨が私に背を向け寝てしまった。もう、何よ。暫く経ってもさっきの和磨のひと言が頭から離れなくてドキドキしている。冗談でも言わない欲しいよ、和磨。もうビックリして、心臓が停まりそうだった。
結局、私は朝まで一睡も出来ずじまいで、帰りの和磨の車の中で思いっきり寝てしまい、和磨の家のガレージに着くまで気付かず、散々、文句を言われた挙げ句、車を置いた後、何故か和磨も一緒に家に付いてきてしまった。
「ただいまぁ」
玄関のドアを開けると、ちょうど裕樹が階段から下りてきたところだった。
「姉貴、和磨と朝帰りかよ。どうも怪しいな、最近二人何かあんじゃねぇの?」
「何もねぇよ。ただ、あまりにも珠美が世間知らず過ぎの、男知らな過ぎだから、昨日は ちょっと説教してた」
「何だそれ?今から朝飯だから、和磨も喰っていけば?」
「おぉ」
裕樹に誘われ、和磨はさっさと私を置いてリビングに行ってしまった。
何だかなぁ……。所詮、こうやっていると裕樹の友達で何とも思わないんだけど、何故か 二人になると、和磨が男っぽく見えてしまうのは何でだろう?首を傾げながら洗面所に向かい、手を洗ってリビングに私も向かった。
「和君。珠美の子守り、ありがとうね」
「子守りって、お母さん。私が子守りしてたようなもんなんだけど」
父親は朝早くゴルフに行ったらしく、裕樹と和磨と三人で朝食を食べていた。
「ごちそうさま」
「あら、珠美。もういいの?」
「うん。寝不足だから、あんまり食欲ないや」
「とか何とか言っちゃって、またダイエットなんじゃねぇの?そんなの無駄だからやめろよ」
「和磨。うるさいよ」
誰のせいで寝不足だと思ってんの?
「寝不足って、夕べ何してたんだよ?」
エッ……。
裕樹の鋭い突っ込みに、返す言葉が見つからない。
「人には言えない事」
「和磨!誤解されるような事、言わないでよね」
まったく……信じられない。
「まぁ、和君。やっと珠美のこと、面倒みてくれる気になってくれたの?」
「お母さん!」
お母さんまで、何言ってるのよ。まったく……。どいつもこいつも何なのよ。
「裕樹。後で打ちっ放し行こうぜ?」
「いいねぇ。ちょうど再来週、社内コンペなんだよ」
「……」
驚いて顔だけ振り向くと、間近に和磨の顔があった。
「ブハッ!何て顔してんだよ。冗談に決まってるだろ?寝るぞ」
今度は、和磨が私に背を向け寝てしまった。もう、何よ。暫く経ってもさっきの和磨のひと言が頭から離れなくてドキドキしている。冗談でも言わない欲しいよ、和磨。もうビックリして、心臓が停まりそうだった。
結局、私は朝まで一睡も出来ずじまいで、帰りの和磨の車の中で思いっきり寝てしまい、和磨の家のガレージに着くまで気付かず、散々、文句を言われた挙げ句、車を置いた後、何故か和磨も一緒に家に付いてきてしまった。
「ただいまぁ」
玄関のドアを開けると、ちょうど裕樹が階段から下りてきたところだった。
「姉貴、和磨と朝帰りかよ。どうも怪しいな、最近二人何かあんじゃねぇの?」
「何もねぇよ。ただ、あまりにも珠美が世間知らず過ぎの、男知らな過ぎだから、昨日は ちょっと説教してた」
「何だそれ?今から朝飯だから、和磨も喰っていけば?」
「おぉ」
裕樹に誘われ、和磨はさっさと私を置いてリビングに行ってしまった。
何だかなぁ……。所詮、こうやっていると裕樹の友達で何とも思わないんだけど、何故か 二人になると、和磨が男っぽく見えてしまうのは何でだろう?首を傾げながら洗面所に向かい、手を洗ってリビングに私も向かった。
「和君。珠美の子守り、ありがとうね」
「子守りって、お母さん。私が子守りしてたようなもんなんだけど」
父親は朝早くゴルフに行ったらしく、裕樹と和磨と三人で朝食を食べていた。
「ごちそうさま」
「あら、珠美。もういいの?」
「うん。寝不足だから、あんまり食欲ないや」
「とか何とか言っちゃって、またダイエットなんじゃねぇの?そんなの無駄だからやめろよ」
「和磨。うるさいよ」
誰のせいで寝不足だと思ってんの?
「寝不足って、夕べ何してたんだよ?」
エッ……。
裕樹の鋭い突っ込みに、返す言葉が見つからない。
「人には言えない事」
「和磨!誤解されるような事、言わないでよね」
まったく……信じられない。
「まぁ、和君。やっと珠美のこと、面倒みてくれる気になってくれたの?」
「お母さん!」
お母さんまで、何言ってるのよ。まったく……。どいつもこいつも何なのよ。
「裕樹。後で打ちっ放し行こうぜ?」
「いいねぇ。ちょうど再来週、社内コンペなんだよ」