君がたとえあいつの秘書でも離さない
 
 でも、今日は仕事や名前も聞かない約束。

 とはいえ、ところどころ知られているところはあるのかな?

 直也さんは皐月のことを知っていたようだった。
 
 結局、携帯番号を交換することもなく、別れた。
 
 皐月たちも交換していないと聞いて驚いた。

 直也さん、あんなに乗り気だったのに不思議だ。

 「皐月、良かったの?」
 
 「何が?」

 「直也さんといい雰囲気だったでしょ。携帯アプリ交換しないで」
 
 「いいのよ。ちょっと軽い人だから私はパス。そういう遙こそ、結構いい感じだったでしょ」
 
 「そうね。とても気が合ったけど、見るからにハイスペックな感じで、ちょっと身分違い感満載」
 
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