君がたとえあいつの秘書でも離さない

 こんなはずじゃなかったよね。
 ごめんね、赤ちゃん。

 そして、ごめんなさい。匠さん。
 
 とりあえず、彼が離日するまではここにいる。
 
 匠さんは翌週、アメリカへ発った。
 そう、その前にお母様から連絡が来て、気にしないで匠について行けと言われた。
 
 嬉しかったけど、しばらく休みたいと伝えたら、わかって頂けた。
 気持ちも身体も元通りになったら一度遊びに来てちょうだいと言われた。
 
 退職の手続に関する書類が会社から送られてきた。
 記入をして親展で人事部長へ送る。
 
 それから専務の奥様、さくらさんへ連絡した。
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