君がたとえあいつの秘書でも離さない
美味しいイタリアン。あの日、クリスマスイブと同じ味だね。
「ねえ、皐月覚えてる?」
「何?」
「あの出会いは運命だったと言えるときが来るといいねって、皐月が言ってたの……」
「うん。覚えてる」
「運命だったね……」
「そうね。まだ知り合って二年くらいだよね。すごい早さじゃない。お互い」
「何か、お互い穴に落ちたって感じだね。そのままジェットコースターにのって、最初のところに戻ってきた」
「……ふふ、言い得て妙だね。確かにそうだね。でも私は正直直也さんと付き合うとは最初本当に思っていなかった。でも、遙は最初から付き合うかもって思ってたでしょ?だからちょっと穴に落ちた時期がずれてるような気がする」