君がたとえあいつの秘書でも離さない
 
 「そうね。最初からお互い落ちていたかも知れない。皐月は直也さんとふたりで会ってから落ちたみたいだもんね」
 
 「今までの中で一番子供っぽい人なんだよね。母性本能刺激されたかな?」

 「そうかもよー。母になる日が皐月も近いんじゃないの?」
 
 「……」

 「……え?まさか……だって、春挙式予定なんでしょ?」
 
 皐月は赤くなって下を向いた。
 
 「絶対、匠さんへの対抗意識だと思う。遙が実は妊娠してるって話したら、おかしくなったの。私いやだっていったのに」
 
 珍しい。本当に皐月、直也さんには弱いんだね。
 
 「で?おめでたなのね?」
 
 「うん。わかったばっかり。昨日病院行って、二ヶ月だった」
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