君がたとえあいつの秘書でも離さない

 「結納はしたんだ」
 
 「そうだったの……忙しかったね」

 「ううん。今まで会えなかったから反動で忙しいのが嬉しくて……」
 
 「遙。結構甘いこと平気で言うようになったね」

 「そうだ、皐月。その後会社どうなった?」

 丁度、ノンカフェインのハーブティーが出てきた。
 私達の前に配られる。

 「ねえ、匠さん。聞いた?」
 
 「何?」

 「直也さん、白状してください。ハーブティーをふたつ事前に頼んであった理由」
 
 「まさか直也お前」
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