双子くんは弟で、お兄ちゃん!?
「ううん。そんなことないよ。学校の方には体調を崩して欠席しますって連絡しておいたから。...あ、それと由香さんが心配して勤務先から電話くれてたから問題ないって言っておいたよ」


由香さんとは、私のお母さんのこと。私が行ってる学校も知ってるし、やっぱり玲くんなんだ...。


「いろいろありがとね」


玲くんはしっかり者らしい。お礼を言うと、


「どういたしまして!」


殺人級王子様スマイル付きで返事をされた。うっ、まともに玲くんを直視できない...。


「ちなみに、ここまで鈴ちゃんを運んできたのは類だよ。ね、類?」


「...うっせ」


「ふふっ。類くんもありがと」


照れてそっぽを向いた類くんに幼い姿の面影が見えて、少し安心することができた。
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