双子くんは弟で、お兄ちゃん!?
「た、単純...」


到底言われてうれしいとは思えない評価をもらってしまった。


「鈴ちゃんはけっこうからかいがいがあったよ」


「んなっ!?」


顔を覗き込まれながら笑顔を向けられ、また顔に熱が集まっていくのが分かる。


「もっ、もう二度と引っかからないから!」


「まあまあそう言わずに。僕らの誕生日は8月、鈴ちゃんの誕生日は10月」


「同い年だから、俺らは兄になるな」


「お兄ちゃん...?」


衝撃だった。かわいい弟だと思っていた新しい家族は、私と同じ高校生で兄。


念願の弟ができたと思っていたからちょっと残念、だな...


「でも、鈴姉は鈴姉だし。面倒見てくれるんでしょ。鈴姉」
< 34 / 52 >

この作品をシェア

pagetop