恋に堕ちたら【完】
凌先輩へ恋に落ちて一週間。
「凌先輩〜!!お昼ご飯一緒に食べましょ!」
毎日、2年生の教室に行き凌先輩をお昼に誘うことが日課になった。
「無理。」
チラリとも私のことを見ずそう答える。
うう、この一週間未だ一緒に食べれたことはない。
「がーん!」
「そんなこと言ってねえでたまには食べてやれよ。」
「豊田先輩!」
私の背後から現れたのは、豊田洸先輩。爽やかな笑顔の持ち主で、バスケ部所属。人当たりが良くて、少しお調子物。
凌先輩と1番仲のいい人だ。
「洸余計なこと言うな。めんどくせえ」
豊田先輩の登場で余計に不機嫌になってしまった凌先輩は、自分のお昼ご飯だけ持って、教室を出て行ってしまった。
「あっ、凌先輩!」
「着いていきな!一緒に食べてくれる証拠だよ。」
さすが豊田先輩。
凌先輩のことはよくわかっている。
軽く会釈だけして、急いで凌先輩を追いかけた。