恋に堕ちたら【完】


次の日のお昼休み。



また凌先輩とご飯を食べることは叶わなかった。



その理由は、



「あんたさ、最近凌くんに絡んで何?」



凌先輩と同じクラスの女の先輩に呼び出されたから。



綺麗なお姉さんが、三人。体育館裏で私のことを盛大に睨む。




「何って、」



私が凌先輩の教室で騒ぎすぎて、目立ちすぎたのか、こんなことになってしまった。



逃げる術はなくて、冷や汗をかく。



どうしよう。




「凌くんも迷惑そうにしてるのわかんないの?」




「…、それは凌先輩が言ったんですか?」




「は?見れば分かるわよ。」




せっかくの美しい顔が歪む。



確かにずっと迷惑そうな顔をしているのは事実。



「凌くんから手引いてくれない?」


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