恋に堕ちたら【完】
「こ、小牧くん…ありがとう」
先輩たちがいなくなって、ほっとする。
頬はじんじんと痛むけど。
本当に小牧くんがいてくれてよかった。
「無事でよかった。それより頬腫れてるから保健室へ行こう。」
そんなに酷いのかと、手鏡で確認してみるとほっぺたが赤く腫れていた。
「うん。」
保健室へ続く廊下は人通りが少ない。
「聞こえちゃったんだけど、刈谷先輩のことが好きなんだね。」
「へへ、そうなんだ。」
小牧くんにまでバレてしまって恥ずかしいな。
「刈谷先輩にはこの事言わなくていいの?」
少し遠慮がちに聞いてくれる小牧くん。