僕のキャパシティイズオーバー
……ぎううううううう!!


「おおああだだだだ痛い痛い痛い!痛いです!!」


僕は抱きしめられ……否、絞め殺されそうになった。


「骨が!骨がぁぁあ!!」

「なんだよお前大袈裟だな」


僕の悲痛な叫びに奏多がパッと手を離す。


「ダメだよ奏多!これは骨砕けるよ!粉々だよ!」

マウンテンゴリラに抱きしめられてるのかと思ったよ!!

「は?力強い方が男らしくていいんじゃねぇの?」

「限度があるよ!相手役の桜田ひよこさんを病院送りにする気!?」

僕の必死な訴えに、奏多は首を傾げてる。

危なかった、奏多に前科がつくところだったよ……!

練習の必要性を実感した僕は、今度は自分から手を拡げた。

「もっと優しく、優しくしてください…!」

奏多は小さく舌打ちしてから、もう一度近づいて僕の背中にそっと手をまわした。

「……こう?」

ふわ、と奏多に包み込まれる。

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