僕のキャパシティイズオーバー
「……」

「……」

「……」

「……?」


反応のない僕に奏多がしびれを切らして「どうだ?」と聞く。


……いやいや

なんで?

さっきマウンテンゴリラだったじゃん?



「~~~……っ」



急に、イイんですけど〜〜〜!!

なんですかこの頭の後ろに回された手は!?

力強さと優しさと熱さが兼ね備えられた最高のハグじゃないですか〜〜〜!!

コツ掴むのが早すぎるだろ!

さすがトップアイドル奏多、天才天才天才だよ!!


「……いい、感じです」

マネージャー業務を忘れちゃいそうになる僕は、死にそうな声でなんとかそう言った。

すると、耳元で奏多がスン、と鼻を鳴らす。



「……なんか、いい匂いする」

「へっ!?」

「香水つけてる?」

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