僕のキャパシティイズオーバー
「ッキャー!!キャー!!」

「√soleilの生ライブ!?ほんとに!?」

「今チケット速完でしょ!?こんな近くで見れるなんて!この学園入ってよかった~♡」

「奏多くん!!エアハグして!!」

「旭♡一番に私のところに来てね♡」


皆が大騒ぎするのをウェッティー先生が「はいはいみんな落ち着いてー」と制して、√soleilの音楽をかけた。

二人の代表曲であるダンスミュージックが流れると、教室の空気が興奮から感動のようなものに変わる。

ウェッティー先生のようなアイドルらしいダンスはなく、ストリート系のキレキレダンスが魅力の√soleil。

そこにクールな歌が入ると、何度も見てるはずの僕でさえ鳥肌がたった。

二人がサビ前の見せ場でアクロバットを見せると、教室がワァ!と沸騰する。


「ヤバいかっこいいやばい!」

「奏多くんかっこいい!旭くんエロい〜!!」

「√soleilのスキル、やっぱえぐいな…!」


みんなが口々に称賛の声をあげてる。

二人の表情は自信に満ちていて、ひたすらにかっこいい。

やっぱり√soleilはキラキラしてる…!

√soleil最高!大好き!世界一!!


僕はマネージャー業務を忘れて、他の皆に負けじと愛をこめてうちわを振った。

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