僕のキャパシティイズオーバー
それは、奏多が新曲MVのソロカット撮影をしている最中。
僕が楽屋でドリンクの用意やテレビ局からのアンケートの整理をしてるところに旭が手伝いに来てくれて、ありがと~助かるよ~なんて返事をしてから他愛のない世間話でもしようか、という空気の中。
旭は、『今日のお昼ご飯は何にする?』って聞くときと同じくらいのテンションで、そう言った。
「……ん?」
僕は思考停止するとともに、ペットボトルのお茶をコップに注ぐ手も停止させてしまう。
「えっと……ごめん、上手く聞こえなかったんだけど…」
「だから。その男装。いつまですんのー…って、こぼれそうだよ」
「え?…あっ、わ、わ!わーっ!」
旭の警告の甲斐もなく僕はお茶を盛大にこぼしてしまって、あわてて雑巾を取りに行く。
「もーなにやってんのー」
相変わらず気の抜けた旭の声を背中に聞きながら、シンクで水道の蛇口をひねって雑巾を濡らす。
僕が楽屋でドリンクの用意やテレビ局からのアンケートの整理をしてるところに旭が手伝いに来てくれて、ありがと~助かるよ~なんて返事をしてから他愛のない世間話でもしようか、という空気の中。
旭は、『今日のお昼ご飯は何にする?』って聞くときと同じくらいのテンションで、そう言った。
「……ん?」
僕は思考停止するとともに、ペットボトルのお茶をコップに注ぐ手も停止させてしまう。
「えっと……ごめん、上手く聞こえなかったんだけど…」
「だから。その男装。いつまですんのー…って、こぼれそうだよ」
「え?…あっ、わ、わ!わーっ!」
旭の警告の甲斐もなく僕はお茶を盛大にこぼしてしまって、あわてて雑巾を取りに行く。
「もーなにやってんのー」
相変わらず気の抜けた旭の声を背中に聞きながら、シンクで水道の蛇口をひねって雑巾を濡らす。