僕のキャパシティイズオーバー
「よっ、よっきゅう、ふまん……?」


よっきゅうふまんって、その、あれですか?

てか美しいお顔が近すぎて息できないんですが…!!


「どういうことかわからない、とは言わせないよ?」


そう言って妖艶な顔をした旭は、僕の首後ろに手を伸ばすと顔を横にずらして、


耳たぶを、あむっと食べた。


「ひゃあ!?」


ビリビリッと電流が走ったみたいに、体が跳ねた。

旭は自分の唇をペロッと舐めてそんな僕を嬉しそうに眺めてる。


「な、なななななにを!?いま、なにを……!?」

「前から思ってたけど、むっちゃんって敏感だよね。かーわいい」


そう耳元で囁きながら旭は手をまわして、僕の背中につつー…と指を這わせる。


「ひゃっ!?や、やめて…っ」


そう言いながらも僕の顔は熱くなり、声はうわずってしまって、旭の服をギュッと掴んでしまう。


「ふっ、なにそれ。煽ってるとしか思えないんだけど」


そう囁いた旭は、今度は頬にちゅ、とキスした。


「!!も、旭!ダメだって…っ!」

「はは、かわいい。耳まで真っ赤だよ?むっちゃん」

「だ、だって、旭が、」

「かわいいからもっと食べちゃおうかなぁ」

「…!?」


旭は僕の顔を両手で包んで、美しい顔を傾けた。

その視線は、僕の唇にある。


わ、わ、どうしよう、どうしよう…!

このままじゃ本当に、旭に食べられちゃう……っ!?



「……ブフッ」


!?

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