僕のキャパシティイズオーバー
「……くっ、……ふ」



旭が

顔を俯かせて肩を震わせている。



「……え?」


僕が間抜けな声を出すと、旭が顔をあげた。


「あはははは!!」


近年まれにみる、

旭の大爆笑。


「あははは、むっちゃん、面白すぎ!!」


──……そうだった。


「こんな誰がいつ来るかもわかんない楽屋で……っ、急におっぱじめるわけないでしょ!可愛いなぁもー!あははは!」


旭はふざけてないことがない、万年おふざけアイドルなんだった…!!


床に膝をついて爆笑する旭を、僕は拳を握ってワナワナしながら睨みつける。


「最っ低…!!」


クズ!女の敵!週刊誌にリークしてやりたい!!しないけど!!

旭は目尻に浮かんだ涙を拭いながら「ごめんごめん」と平謝りする。

「ここまでするつもりなかったんだけど。むっちゃんの反応がかわいくて、つい。ごめんね」

そう言って旭は、優しい笑顔で僕の頭をポンポンした。
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