僕のキャパシティイズオーバー
ナナ≒菜々
夕方、放課後の空き教室。
橙色に染まる気だるげな空気の中。
机を挟んで向かい側に座る奏多が、シャーペンを片手に持って眠そうにあくびをした。
今日は、今度の定期試験に向けて二人で勉強会をしている。
ドラマの撮影で授業にほとんど参加できなかった奏多に、僕は自分のノートを見せるついでにテスト勉強に付き合ってあげている。
「あ、奏多。そこ違うよ。そこは現在進行形じゃなく現在完了進行形だからー…」
教科書の例文を指でなぞりながら説明していると、ふいに奏多からの視線を感じた。
教科書から顔をあげると、じぃ…と僕を見る、国宝級イケメン。
橙色に染まる気だるげな空気の中。
机を挟んで向かい側に座る奏多が、シャーペンを片手に持って眠そうにあくびをした。
今日は、今度の定期試験に向けて二人で勉強会をしている。
ドラマの撮影で授業にほとんど参加できなかった奏多に、僕は自分のノートを見せるついでにテスト勉強に付き合ってあげている。
「あ、奏多。そこ違うよ。そこは現在進行形じゃなく現在完了進行形だからー…」
教科書の例文を指でなぞりながら説明していると、ふいに奏多からの視線を感じた。
教科書から顔をあげると、じぃ…と僕を見る、国宝級イケメン。