僕のキャパシティイズオーバー
それは、旭に弱みを握られていて旭に呼ばれたら逆らえないからです!

……とは、言えない。


「そ……そうかなぁ?」

「そうだよ。移動の時もご飯の時も旭の隣」


う…よく見てるね?


「なんで旭ばっかかまうんだよ」

「え?な、なんでって……」


ていうかなんでちょっと怒られてるみたいになってるんだ僕は?


「そ、そうだとして、どうして奏多が怒るの……?」

「……」


奏多は眉間に皺を寄せて少し考え込んだ後、はー……と息をついた。


「…………もういい」


そう言って奏多は、僕の背中に手をまわした。


「!?」


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