僕のキャパシティイズオーバー

約束は忘れないタイプのアイドル

僕がマネージャーになってから、数ヶ月が経った。

二人の頑張りの甲斐あってたくさんのいいお仕事に恵まれて、√soleilはさらに知名度をあげていた。

仕事に忙殺されてあっという間に迎えた初めての夏。

花ケ崎学園の校庭には眩しい青空の下、懸命に設営に勤しむマネジメント学科の生徒たちと、煌びやかな衣装をまとってソワソワするアイドル学科の生徒たちがいる。


今日は、文化祭。


学校中が華やかに装飾され、各アイドルのグッズ販売やアイドルたちによる模擬店も出店される。

一番の目玉は、学園内に設置された野外3か所、屋内2か所の計5か所のステージ。

それぞれ朝から夕方まで、入れ替わりで学園のアイドル達がパフォーマンスすることになっていて、お客さん達は自由にステージを行き来して、好きなアイドルを見ることができる。

…そう。

文化祭という名の、アイドルフェスである。

学園外からも豪華なゲストが呼ばれるこの文化祭は、国内最大のアイドルフェスと言っても過言じゃないほどに毎年多くのお客さん達でにぎわっている。

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