【一気読み改訂版】とし子の悲劇

【第11話】

話は、アタシがクソッタレの家とリエンしてから6ヶ月後のことであった。

クソッタレの家とリエンしたアタシは、キャリアが全てで生きて行こうと訣心《けっしん》して再出発した。

しかし、実家の両親から再婚しろと言われた。

アタシは、神辺《かんなべ》(広島県福山市)に住んでいるアタシの父の旧友《ゆうじん》の家の長男・章介《しょうすけ》さん(35歳)と再婚しろと両親から命令された。

仕方がないので、アタシは章介《しょうすけ》さんとイヤイヤ再婚した。

2015年6月末頃、再婚したアタシは福山市神辺町《しないかんなべちょう》の道上にある章介《しょうすけ》さんの家に移った。

アタシとダンナ(以後はダンナと表記する)は、サイコンしたけど市役所に婚姻届を出さなかった。

なんで結婚したら市役所に婚姻届出さないかんのよ…

めんどくさい…

ダンナの職業は、福山市内《しない》にある大手鋼鈑《こうはん》メーカーの製造工場《こうじょう》の現場主任《しゅにん》である。

ダンナの年収は、どれくらいであるかは分からない…

ダンナは、会社にしがみつくことしか知らないクズだから、お給料は極力少ないと思う。

だからアタシは、専業主婦よりも共稼ぎを選んだ。

アタシは、フジグラン西条のパン屋さんでバイトをしていた時にお世話になったら人からの紹介で、フジグラン神辺《かんなべ》で働くことになった。

午前中の3時間はマクドナルドで、午後1時から4時までの3時間を近くにあるフィッタ(フィットネスクラブ)のアメニティの仕事をかけもちしておカネを稼ぐことにした。

それでもまだまだ足りないので、国道182号線と486号線が交わる交差点付近にあるセブンイレブンで夜間4時間のバイトをすることにした。

家は、夫婦とダンナの両親(以降義父・義母と表記)とお姉さんのひなこさん(39歳・以降義姉《あね》と表記)がひとつ屋根の下で暮らしていた。

ダンナの下のきょうだいは、弟さんのけいすけさん(23歳・以降、義弟《おとうと》)がいた。

義弟《おとうと》は、高校の時に付き合っていたカノジョと一緒岡山県井原市へ移り住んだ。

義弟《おとうと》は、高校の卒業式の日に両親に好きなカノジョと結婚すると言うた。

それを聞いた義父は『そんなに結婚がしたいのであれば家に帰ってくるな!!』と義弟《おとうと》を怒鳴りつけたあと、カンドーした。

その後、家出してカノジョと同棲生活《ドーセー》を始めた。

婚姻届は、出していない。

家は、4年前に建て替えた2階建ての2・5世帯住宅である。

しかし、予算オーバーしたのでローンの返済額が高額になった。

アタシは、また事件が起こるのではないかとキグした。

予算をオーバーして新しく建て替えた2・5世帯住宅…

義父は、自分の無鉄砲《いいかげん》な気持ちが原因で家庭内の人間関係を損ねていることに気がついていないクソバカである。

なので、再び大事件に発展する危険性が高まった。

そしてもう一つ…

今の夫と再婚したアタシは、背中にはんにゃの刺青《スミ》を彫った。

最初の夫とリコンしたあと、知人の彫師《おとこ》に頼んで彫ってもらった。

アタシの背中《せな》の刺青《すみ》のはんにゃが怒り狂いだしたわ…

ここより、恐ろしい悲劇の第2幕が始まった。
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