【一気読み改訂版】とし子の悲劇

【第112話】

時は、夜9時過ぎであった。

地下鉄真駒内駅付近の路上でおそろしい事件が発生した。

被害を受けた人は、赤ちゃんをつれている30代の女性であった。

女性は、赤ちゃんをベビーカーに乗せたあと歩いて10分のところにある公団住宅へ歩いて向かっていた。

その時に、突然女性が不審な男によって連れ去った。

赤ちゃんは、ベビーカーごと置き去りにされた。

(フギャーーーーーー!!)

置き去りにされた赤ちゃんがやけつくような泣き声をあげた。

ところ変わって、連れ去られた現場から東へ20キロ離れた豊平区内《くない》にある雑木林にて…

「イヤ!!やめて!!赤ちゃんがいるの!!やめて!!」
「うるせー!!騒ぐな!!」
「やめて!!苦しい!!」

女性は、不審な男に首を力強くしめられたあと即死した。

その後、不審な男は女性が着ていた衣服と下着類をナイフでズタズタに切り裂いて全裸にした。

不審な男は、女性の遺体をボロボロになるまでシツヨウに犯した。

翌朝のことであった。

事件現場の雑木林の付近を散歩していた高齢者のグループ10人が女性の遺体を発見した。

これにより、キンリンで大騒ぎが発生した。

それから1時間後であった。

北海道警《どうけい》の捜査員たち100人前後が現場に到着した。

この時、女性の遺体のすぐそばにあいつが勤務している会社の給与明細が落ちていたのを捜査員が発見した。

道警の捜査1課は、あいつを殺人罪で逮捕状を発行したあと強制家宅捜索《がさいれ》を実行すると発表した。

またところ変わって、あいつの家にて…

あいつの家に、北海道警《どうけい》の捜査1課の刑事たちがやって来た。

(ワーッ!!ドスンドスンドスンドスンドスンドスン!!ガチャーン!!バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ!!)

道警の捜査1課の捜査員たち200人は、より強い破壊力がある巨大ハンマーで家の玄関のドアと庭側のガラスサッシ戸を叩き壊したあと、叫び声をあげながら室内になだれ込んだ。

「この家の品物は全部没収せよ!!」

捜査員たちは、家中をくまなく捜索した。

その結果、証拠品が出た。

洗面所を捜索していた捜査員数人が洗濯かごの中に入っていた下着類を発見した。

「課長!!ありました!!動かぬ証拠を発見しました!!」
「よし!!押収せよ!!」

その時であった。

あきとがかつて暮らしていた家の近くにふらりと戻ってきた。

その時、近くを警戒していた警官が声をあげた。

「課長!!容疑者が帰ってきました!!」

あきとは、おそれをなしてその場から逃げ出した。

しかし…

(ズドーン!!ズドーン!!ズドーン!!)

あきとは、警察官が持っていた拳銃で撃ち殺された。

その頃であった。

あきとがいた部屋で捜索をしていた捜査員たち5人がクローゼットの戸をあけた。

(ドサドサドサドサ!!)

この時、大量のDVDロムが入っているケースが雪崩のように出てきた。

DVDロムには、ボールペンで豊平区内《くない》で暮らしている奥さま方の個人情報が書かれていた。

捜査員たちは、大声で叫んだ。

「課長!!大量のDVDロムを発見しました!!」
「よーし、押収しろ!!」

このあと、捜査員たちがDVDロムの押収を始めた。

その他にも、あきとが容疑者である証拠品が家の中から大量に出たので捜査員たちが押収した。

それから数分後であった。

あいつが家に帰って来た。

「待て!!」
「しまった!!」
「止まれ!!」

捜査員たちに見つかったあいつは、その場から逃げ出した。

しかし…

(ズドーン!!ズドーン!!ズドーン!!)

あいつも、捜査員が持っていた拳銃で撃ち殺された。

それから1時間後であった。

道警は、豊平区内で発生した連続レイプ殺人事件の容疑者父子に犯行を指示した竹宮《たけみや》を全国に緊急手配したと発表した。

これにより、竹宮《たけみや》はケーサツに追われる身になった。

その一方で、亡くなった女性の赤ちゃんが衰弱死した。

事件は、より大きなつめ跡を残して幕引きとなった。

しかし、悲劇はまだつづくのであった。
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