【一気読み改訂版】とし子の悲劇
【第124話】
それから2日後の8月6日の昼過ぎであった。
あいつの家に社長さんが再びやって来た。
社長さんは、あいつの父親に対して『借金の保証人になってほしい…』と再びお願いした。
あいつの父親は、改めて『保証人を引き受けることはできない!!』と断った。
断られた社長さんは『保証人になると言うまで居座ぞ!!』と言うたあと、家に居座った。
深夜0時前になっても、社長さんは家に居座り続けた。
午前1時過ぎに社長さんの奥さまと娘さん夫婦が家にやって来た。
この時、娘婿《むこ》さんが力づくで社長さんを引きずり出した。
「義父《クソジジイ》!!」
「ヤダヤダヤダヤダヤダヤダ…帰るのはイヤだ…」
娘婿《むこ》さんに引きずられていた社長さんは、必死に抵抗した。
娘さんは『わがまま言われん!!』と怒鳴った。
「ワシは、保証人を頼みに来たのだよ…」
「お金のことは心配しなくてもいいと言うたわよ!!」
「言うことを聞け義父《クソジジイ》!!」
このあと、社長さんは娘さん夫婦からきつい暴行を受けた。
あいつの父親に借金の保証人を断られた社長さんは、ものすごくつらい表情を浮かべた。
社長さんは、従業員さんたちのお給料などの福利厚生費を確保するために7000万を借金するのであいつの父親に保証人を頼んだ。
しかし、あいつの父親は保証人になることを強く断った。
あとで聞いた話だけど、社長さんはあちらこちらに借金を作っていた。
信金から受けた融資《ゆうし》が8000万円あった。
信金以外では、合計12億円の借入金があった。
そのうち、あいつの家から借り入れたカネは数百万であった。
あいつの家以外の人さまの家からも大量に借り入れた分とローン会社などから借り入れた分とをあわせると、総額は27億円になる…
序盤のエピソードで社長さんが『借金は全部返した…』と言うたが、ホンネは1円も返していなかった。
おカネができても、利息しか払っていない…
社長さんは、従業員さんたちに加えて出資者さまたちや貸し付けた家のご家族のみなさまたちなどから白い目で見られるようになった。
なんとかしなきゃ…
従業員さんたちの福利厚生費と出資者さまたちに払う配当金だけでも確保しないと…
嫁はんの実家《いえ》のおとーさまに頭を下げて頼もうか…
だけど…
できない…
どうしよう…
この時であった。
社長さんは、通りに立ち並んでいた電柱に黄色いチラシを見た。
保証人なしでブラックOKと言う宣伝文句《もんく》を読んだ社長さんは、小さなバックの中からラクラクホン(ガラホ)を取り出した。
そして、チラシに書かれている店に電話した。
この時、社長さんはチラシに書かれている店がヤミキンであることを知らなかった。
社長さん、なんとかしなきゃと言う気持ちで頭がいっぱいになっていたから、ヤミキンに手を出したと言うことに気がついていなかった。
それから数時間後であった。
社長さんは、7000万円が入っているボストンバッグを持って工場へ向かった。
この時、社長さんのラクラクホンに電話がかかってきた。
電話は、工場の班長からであった。
『従業員さんがひとりやめかけているので説得してください!!』と頼まれたので、社長さんは『やめかけている従業員さんを出せ!!』と言うた。
社長さんは、やめかけている従業員さんの説得にあたった。
社長さんは『やっと7000万円のユウシがおりた…お給料はきちんと払うから…やめないでくれ…頼む…』と泣きながら従業員さんを説得した。
その時であった。
黒のコート姿で黒のサングラスをかけている正体不明の女がやって来た。
女は、コートの中に隠していたスパナを取り出した。
スパナを持っている両手に黒の革てぶくろをつけていた。
社長さんは、電話でやめかけている従業員さんを説得していた。
「何を言っているのだ!!小さい凡ミスくらいでくよくよするな!!がんばればお給料は上がります…がまんせい言うたらがまんせい!!ワシの言うことを聞きなさい!!」
その時であった。
黒いコート姿でサングラスをかけた女がスパナを振り回しながら社長さんに襲いかかった。
「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!助けてくれ!!」
社長さんは必死になって攻撃をよけたが、黒いサングラスの女がスパナで社長さんの左足を激しく殴りつけた。
(ガーン!!)
「あああああああああああああああああああああ!!」
そして…
「グワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
社長さんは、黒いサングラスの女に刃渡りのするどいナイフでめった刺しにされて殺された。
その後、黒いサングラスの女は7000万円が入っているボストンバッグを強奪した。
女は、ショウコを全部消したあとその場から立ち去った。
それから数時間後であった。
ところ変わって、事件現場から北に200メートル先にある公園にて…
アタシ・とし子は、身障者用のトイレにいた。
アタシは、サングラスの女が捨てたボストンバッグを拾ったあとここへ逃げ込んだ。
その後、ネコババした7000万円をバックからユニクロの大きな紙袋に移した。
それからまた数時間後であった。
アタシは、黒の大きなビニールに包まれているボストンバッグが入っている黄色のゴミ袋を集積場に積まれているゴミと一緒に棄《す》てた。
その後、アタシは赤茶色のバックとユニクロのロゴ入りの大きな紙袋を持ってその場から立ち去った。
その翌日であった。
(ワーッ!!ワーッ!!ワーッ!!ガシャーン!!ガシャーン!!)
社長さんが殺されたニュースを聞いた従業員さんたちが工場で暴れまわった。
暴徒化した従業員さんたちは、工場を壊したあと金品を強奪するなと…めちゃくちゃにした。
工場をやめたかずひこは、次の日から部屋にこもりきりになった。
遺恨の破砕波《おおつなみ》は、かずひこが勤めていた工場を直撃した。
そして、地獄へ根こそぎ流した。
アタシのうらみつらみはひとつはれたが、おそろしい悲劇はまだ終わっていなかった。
あいつの家に社長さんが再びやって来た。
社長さんは、あいつの父親に対して『借金の保証人になってほしい…』と再びお願いした。
あいつの父親は、改めて『保証人を引き受けることはできない!!』と断った。
断られた社長さんは『保証人になると言うまで居座ぞ!!』と言うたあと、家に居座った。
深夜0時前になっても、社長さんは家に居座り続けた。
午前1時過ぎに社長さんの奥さまと娘さん夫婦が家にやって来た。
この時、娘婿《むこ》さんが力づくで社長さんを引きずり出した。
「義父《クソジジイ》!!」
「ヤダヤダヤダヤダヤダヤダ…帰るのはイヤだ…」
娘婿《むこ》さんに引きずられていた社長さんは、必死に抵抗した。
娘さんは『わがまま言われん!!』と怒鳴った。
「ワシは、保証人を頼みに来たのだよ…」
「お金のことは心配しなくてもいいと言うたわよ!!」
「言うことを聞け義父《クソジジイ》!!」
このあと、社長さんは娘さん夫婦からきつい暴行を受けた。
あいつの父親に借金の保証人を断られた社長さんは、ものすごくつらい表情を浮かべた。
社長さんは、従業員さんたちのお給料などの福利厚生費を確保するために7000万を借金するのであいつの父親に保証人を頼んだ。
しかし、あいつの父親は保証人になることを強く断った。
あとで聞いた話だけど、社長さんはあちらこちらに借金を作っていた。
信金から受けた融資《ゆうし》が8000万円あった。
信金以外では、合計12億円の借入金があった。
そのうち、あいつの家から借り入れたカネは数百万であった。
あいつの家以外の人さまの家からも大量に借り入れた分とローン会社などから借り入れた分とをあわせると、総額は27億円になる…
序盤のエピソードで社長さんが『借金は全部返した…』と言うたが、ホンネは1円も返していなかった。
おカネができても、利息しか払っていない…
社長さんは、従業員さんたちに加えて出資者さまたちや貸し付けた家のご家族のみなさまたちなどから白い目で見られるようになった。
なんとかしなきゃ…
従業員さんたちの福利厚生費と出資者さまたちに払う配当金だけでも確保しないと…
嫁はんの実家《いえ》のおとーさまに頭を下げて頼もうか…
だけど…
できない…
どうしよう…
この時であった。
社長さんは、通りに立ち並んでいた電柱に黄色いチラシを見た。
保証人なしでブラックOKと言う宣伝文句《もんく》を読んだ社長さんは、小さなバックの中からラクラクホン(ガラホ)を取り出した。
そして、チラシに書かれている店に電話した。
この時、社長さんはチラシに書かれている店がヤミキンであることを知らなかった。
社長さん、なんとかしなきゃと言う気持ちで頭がいっぱいになっていたから、ヤミキンに手を出したと言うことに気がついていなかった。
それから数時間後であった。
社長さんは、7000万円が入っているボストンバッグを持って工場へ向かった。
この時、社長さんのラクラクホンに電話がかかってきた。
電話は、工場の班長からであった。
『従業員さんがひとりやめかけているので説得してください!!』と頼まれたので、社長さんは『やめかけている従業員さんを出せ!!』と言うた。
社長さんは、やめかけている従業員さんの説得にあたった。
社長さんは『やっと7000万円のユウシがおりた…お給料はきちんと払うから…やめないでくれ…頼む…』と泣きながら従業員さんを説得した。
その時であった。
黒のコート姿で黒のサングラスをかけている正体不明の女がやって来た。
女は、コートの中に隠していたスパナを取り出した。
スパナを持っている両手に黒の革てぶくろをつけていた。
社長さんは、電話でやめかけている従業員さんを説得していた。
「何を言っているのだ!!小さい凡ミスくらいでくよくよするな!!がんばればお給料は上がります…がまんせい言うたらがまんせい!!ワシの言うことを聞きなさい!!」
その時であった。
黒いコート姿でサングラスをかけた女がスパナを振り回しながら社長さんに襲いかかった。
「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!助けてくれ!!」
社長さんは必死になって攻撃をよけたが、黒いサングラスの女がスパナで社長さんの左足を激しく殴りつけた。
(ガーン!!)
「あああああああああああああああああああああ!!」
そして…
「グワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
社長さんは、黒いサングラスの女に刃渡りのするどいナイフでめった刺しにされて殺された。
その後、黒いサングラスの女は7000万円が入っているボストンバッグを強奪した。
女は、ショウコを全部消したあとその場から立ち去った。
それから数時間後であった。
ところ変わって、事件現場から北に200メートル先にある公園にて…
アタシ・とし子は、身障者用のトイレにいた。
アタシは、サングラスの女が捨てたボストンバッグを拾ったあとここへ逃げ込んだ。
その後、ネコババした7000万円をバックからユニクロの大きな紙袋に移した。
それからまた数時間後であった。
アタシは、黒の大きなビニールに包まれているボストンバッグが入っている黄色のゴミ袋を集積場に積まれているゴミと一緒に棄《す》てた。
その後、アタシは赤茶色のバックとユニクロのロゴ入りの大きな紙袋を持ってその場から立ち去った。
その翌日であった。
(ワーッ!!ワーッ!!ワーッ!!ガシャーン!!ガシャーン!!)
社長さんが殺されたニュースを聞いた従業員さんたちが工場で暴れまわった。
暴徒化した従業員さんたちは、工場を壊したあと金品を強奪するなと…めちゃくちゃにした。
工場をやめたかずひこは、次の日から部屋にこもりきりになった。
遺恨の破砕波《おおつなみ》は、かずひこが勤めていた工場を直撃した。
そして、地獄へ根こそぎ流した。
アタシのうらみつらみはひとつはれたが、おそろしい悲劇はまだ終わっていなかった。