【一気読み改訂版】とし子の悲劇

【第132話】

8月8日の昼3時頃であった。

ところ変わって、あいつの家にて…

あいつは、ゆうきが使っていた家財道具を全部棄《ぜんぶす》てた後、女の家財道具を家の中に入れた。

ゆうきが使っていた家財道具は、全部ごみ処理場で棄《す》てられた。

新しいスイートホームができたので、二人はシャンパンでお祝いをした。

「新しくできたわね…アタシたちのスイートホーム…」
「そうだな…これでとし子のことはきれいに忘れることができたよ…」
「これで幸せになれたわね…でも…もしゆうきさんがいる施設から電話がかかってきたら…」
「ゆうきが施設でもめ事を起こしたクレームが来ても、オレは一切関わらない…居場所がなくなったら死ねばいいんだよ…」
「フフフ、そうよね…」
「ゆうきは、オヤジが酒に酔っていたときに知らないうちに道端でひろったバッグから生まれたのだよ…『育てる自信がありません…代わりに育ててください…』と言う置き手紙が添えられていた…ゆうきはホンマの両親の愛情を知らない子だった…だから周囲になじむことができなかった…だからさみしい大人になった…そして、とし子を犯した…だから施設へぶち込んだ…」
「そうよね…ゆうきさんは悪いことばかりしていたから施設に打ち込まれたのよ…カギのかかる部屋に閉じ込められたからザマーミロね…」
「ああ、そのとおりだ…ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ〜」
「ウフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフ…ねえあなた〜」
「なあに?」
「抱いて〜」
「ああ。」
「あっ。」

このあと、あいつと友人はたがいの身体を激しく求めあった。

次の日の昼前のことであった。

あいつは、アタシの前の妻の家の両親ときょうだいたちとカノジョの妹夫婦を家に呼んだ。

あいつは、みんなの前で新しい妻を迎えたと言うた。

アタシの前の妻の家の両親ときょうだいたちに『よくもオレをグロウしてくれたな!!』と言うてから『メンタルクリニックを開きたいと言うのはウソで、開業資金はバクチに使った。』とヘーゼンとした口調で言うた。

その後、アタシの前の妻の家の人たちをバトウした。

女の妹さん夫婦はものすごく呆れた表情を浮かべた。

妹さん夫婦は、あいつに対して『何てことを言うのですか!?』と言うた。

しかし、あいつは『それがどうかしたのか…ああ!!』と怒鳴り返した。

お手上げになった妹さんは、その日の夜9時過ぎに助けを求める形でアタシがバイトしているファミマにやって来た。

妹さんは、アタシに『なおきさんを説得してほしい…なおきさんの目を覚ましてほしい…』とコンガンした。

怒り心頭になっていたアタシは『断るわ!!』と言い返した。

アタシは、ゴミ箱の整理をしながら女の妹さんに言うた。

「あのね…今のアタシはあいつの家に対して怒り心頭になっているのよ…あいつはアタシの夫じゃないのよ…あいつの無関心が原因で、義弟がレイプ魔になった…その上に、アタシの前のお嫁さんの家の親類縁者たちに対してボロクソにバトウしたのよ…あんたね、いらないことに首を突っ込まない方がいいわよ!!」
「とし子さん、なおきさんを説得してください…なおきさんの寝ぼけた性格を直してください…お願いします…」
「あのね、アタシはあいつの妻をやめた女よ…アイツの寝ぼけた性格は死ななきゃ治らないのよ!!」
「分かってます…だからとし子さんにお願いしているのです…」
「イヤ!!拒否するわよ!!」
「拒否するって…」
「アイツは開業医を営んでいると思ったら、実際は雇われの医者だった…開業資金は全額バクチに使われたと聞いたからものすごく怒っているのよ!!」
「とし子さん、アタシはこのまま帰ることができないのです。」
「はぐいたらしいわね!!店に居座る気!?」
「居座る気はありません…」
「だったら帰んなさいよ!!」
「どうして怒るのですか?アタシはあなたの怒りを買うようなことは一切していません…」
「ウソばかり言われん!!10度目の再婚の時にアタシの怒りを買うようなことしたわよ!!あんたはいつから集団ストーカーをするようになったのよ!?」
「ストーカーなんかしていません…」
「やかましい!!ストーカー女!!もう怒ったわよ!!今、駐車場にアタシの知人が乗っているキャデラックが停まっているわよ…アタシの愛人のの組長にあんたのことを言いつけに行くから逃げないでよ!!」

アタシは、愛人の組長に言いつけた後、ゴミ箱の整理を再開した。

あいつの女の妹は、組長から凄まれたようだ。

しかし、アタシのうらみつらみはまだ完全にはれていなかった。
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