【一気読み改訂版】とし子の悲劇
ソドムの花嫁
【第40話】
「ただいま…ほのか…ゆうか…」
「ゆうさく…おかえりなさい…」
時は、2018年7月の第3木曜日の夕方頃であった。
場所は、さぬき市の造田是弘《ぞうたこれひろ》のオレンジタウン(団地)の中にある大きめの一戸建ての家にて…
背広姿のゆうさくさん(5度目のダンナの弟さん・31歳・総合商社勤務)が元気な声で『ただいま。帰ったよ。』と言うた。
そして、妻のほのかさん(38歳)と長女(生後4ヶ月)のもとへ行った。
ダイニングキッチンでは、エプロン姿のほのかさんが夕食のうどんすき鍋を作っていた。
アタシ・とし子(40歳)は、バイトが休みであったのでゆうさくさん夫婦の赤ちゃんの育児を手伝っていた。
この時、ひといきついたのでソファに座って休憩していた。
「ただいま…おっ、今日はうどんすき鍋かな?」
続いて、アタシの5度目のダンナのしゅうさくさん(34歳・医師・離婚歴あり)が帰宅した。
ダンナは、多肥上町《たひかみちょう》の済生会病院の勤務していた。
しゅうさくさんが帰宅してから10分後に、末の弟のけいさくさんが帰宅した。
けいさくさん(20歳)は、岡山県にある私立大学に在籍しているけど、現在休学中であった。
「いただきまーす。」
家族みんなが食卓にそろったので、夕食に入った。
食卓の真ん中に置かれている土鍋から白い湯気が広まったあと、鍋の中に入っているうどん玉と鶏肉(とりにく)とお野菜と白身魚がカセットコンロのガスの火でグツグツと煮込まれていたのがみえた。
ゆうさくさんは、小皿に入っているたくあんを口に入れてパリパリと音を立てて食べた。
「このたくあん、おいしいな。」
「アタシの実家のおばあちゃんが漬けたたくあんよ…音までおいしいでしょ…」
しゅうさくさんは、鍋の中に入っていたはくさいを箸《はし》でつまんだあと大きな口をあけて食べた。
その後、しゅうさくさんはけいさくさんに対してクドクドと言うた。
「けいさく、知人にお願いしておいたから早いうちにタダノ鉄鋼の工場に職場実習に行きなさい。」
けいさくさんは、ブッチョウヅラで『またその話かよ…』と言うた。
しゅうさくさんは、厚かましい声でけいさくさんに言うた。
「けいさく!!大学に行かないのであれば就職しろと言うているだろ!!与えられ仕事をこなして、お給料を稼ぐ…お給料引きで注文をしたお弁当を食べて栄養つける…仕事が終わったらまっすぐ家に帰る…家族だんらんで晩ごはんを食べて、1台のテレビで家族が同じ番組を見る…パターン化された暮らしがいいんだよ!!…大学へ行っても合コンとサークル活動だけに大学のセンコウがクソバカだから、学生どもがクソバカなんだよ!!オレが卒業した大学にも、合コンとサークル活動にうつつをぬかすバカがたくさんいたわ…オレはガマンしてガマンして必死になって勉強して医者になったのに…どいつもこいつもふざけやがって!!」
ダンナは、プリプリと怒りながらごはんを食べた。
アタシは、優しい声でけいさくさんに言うた。
「ああ…けいさくさん…しゅうさくお兄さまはけいさくさんのことが心配になっていたからついやかましく言うただけよ…就職して、お給料をかせいで家におカネを入れてほしいと思って言うただけよ…しゅうさくお兄さまは、来年度に外科部長になるために一生懸命になっているのよ…しゅうさくお兄さまの気持ちをわかってあげてね。」
アタシは、けいさくさんを傷つけないように優しく言うたのに、けいさくさんは『ふざけるなよ!!』と言うてアタシを怒鳴りつけた。
その後、けいさくさんは食卓から出て行った。
アタシは『けいさくさん…ごはん食べなさい!!』と言うたが、ダンナは『放っておけ!!』と怒った。
ダンナは、お鍋の中に入っている白身魚を箸《はし》でつまんで、無造作《むぞうさ》に食べた。
この時、家庭内の食卓の雰囲気は早くもよどみ始めた。
アタシは、しゅうさくさんとゆうさくさん夫婦の家族とけいさくさんと仲良く暮らしたいと思って、一生懸命に努力したけど、知らないうちに家庭内にほころびが目立っていることに気づかなかった。
ここより、5度目の悲劇が始まった。
「ゆうさく…おかえりなさい…」
時は、2018年7月の第3木曜日の夕方頃であった。
場所は、さぬき市の造田是弘《ぞうたこれひろ》のオレンジタウン(団地)の中にある大きめの一戸建ての家にて…
背広姿のゆうさくさん(5度目のダンナの弟さん・31歳・総合商社勤務)が元気な声で『ただいま。帰ったよ。』と言うた。
そして、妻のほのかさん(38歳)と長女(生後4ヶ月)のもとへ行った。
ダイニングキッチンでは、エプロン姿のほのかさんが夕食のうどんすき鍋を作っていた。
アタシ・とし子(40歳)は、バイトが休みであったのでゆうさくさん夫婦の赤ちゃんの育児を手伝っていた。
この時、ひといきついたのでソファに座って休憩していた。
「ただいま…おっ、今日はうどんすき鍋かな?」
続いて、アタシの5度目のダンナのしゅうさくさん(34歳・医師・離婚歴あり)が帰宅した。
ダンナは、多肥上町《たひかみちょう》の済生会病院の勤務していた。
しゅうさくさんが帰宅してから10分後に、末の弟のけいさくさんが帰宅した。
けいさくさん(20歳)は、岡山県にある私立大学に在籍しているけど、現在休学中であった。
「いただきまーす。」
家族みんなが食卓にそろったので、夕食に入った。
食卓の真ん中に置かれている土鍋から白い湯気が広まったあと、鍋の中に入っているうどん玉と鶏肉(とりにく)とお野菜と白身魚がカセットコンロのガスの火でグツグツと煮込まれていたのがみえた。
ゆうさくさんは、小皿に入っているたくあんを口に入れてパリパリと音を立てて食べた。
「このたくあん、おいしいな。」
「アタシの実家のおばあちゃんが漬けたたくあんよ…音までおいしいでしょ…」
しゅうさくさんは、鍋の中に入っていたはくさいを箸《はし》でつまんだあと大きな口をあけて食べた。
その後、しゅうさくさんはけいさくさんに対してクドクドと言うた。
「けいさく、知人にお願いしておいたから早いうちにタダノ鉄鋼の工場に職場実習に行きなさい。」
けいさくさんは、ブッチョウヅラで『またその話かよ…』と言うた。
しゅうさくさんは、厚かましい声でけいさくさんに言うた。
「けいさく!!大学に行かないのであれば就職しろと言うているだろ!!与えられ仕事をこなして、お給料を稼ぐ…お給料引きで注文をしたお弁当を食べて栄養つける…仕事が終わったらまっすぐ家に帰る…家族だんらんで晩ごはんを食べて、1台のテレビで家族が同じ番組を見る…パターン化された暮らしがいいんだよ!!…大学へ行っても合コンとサークル活動だけに大学のセンコウがクソバカだから、学生どもがクソバカなんだよ!!オレが卒業した大学にも、合コンとサークル活動にうつつをぬかすバカがたくさんいたわ…オレはガマンしてガマンして必死になって勉強して医者になったのに…どいつもこいつもふざけやがって!!」
ダンナは、プリプリと怒りながらごはんを食べた。
アタシは、優しい声でけいさくさんに言うた。
「ああ…けいさくさん…しゅうさくお兄さまはけいさくさんのことが心配になっていたからついやかましく言うただけよ…就職して、お給料をかせいで家におカネを入れてほしいと思って言うただけよ…しゅうさくお兄さまは、来年度に外科部長になるために一生懸命になっているのよ…しゅうさくお兄さまの気持ちをわかってあげてね。」
アタシは、けいさくさんを傷つけないように優しく言うたのに、けいさくさんは『ふざけるなよ!!』と言うてアタシを怒鳴りつけた。
その後、けいさくさんは食卓から出て行った。
アタシは『けいさくさん…ごはん食べなさい!!』と言うたが、ダンナは『放っておけ!!』と怒った。
ダンナは、お鍋の中に入っている白身魚を箸《はし》でつまんで、無造作《むぞうさ》に食べた。
この時、家庭内の食卓の雰囲気は早くもよどみ始めた。
アタシは、しゅうさくさんとゆうさくさん夫婦の家族とけいさくさんと仲良く暮らしたいと思って、一生懸命に努力したけど、知らないうちに家庭内にほころびが目立っていることに気づかなかった。
ここより、5度目の悲劇が始まった。