【一気読み改訂版】とし子の悲劇
【第47話】
済生会病院《さいせいかい》からクビを言い渡されてプータローにあいつは、ダラクの一途をたどり始めた。
休学中の義弟《ぎてい》は、分かれたカノジョをまだ愛しているので気持ちの切り替えができない…
あいつの家の両親《おや》は、教育の仕方がものすごく悪いわねぇ…
そう思ったアタシは、さらにいらだちを強めた。
あいつはハローワークへ行って就職の口を探していたが、不採用ばかりが続いていたのでヒヘイしていた。
だけど、アタシはあいつを助けることができない…
アタシの心は、ますますかたくなになった。
2018年8月10日の昼過ぎのことであった。
アタシは、あいつの家に行った。
アタシは家に残っている着替えとメイク道具を全部取り出したあと紙袋に詰めた。
着替えとメイク道具を全部取り出した後、アタシは赤茶色のバッグと着替えとメイク道具がぎっしり詰まった紙袋を持って、家から出た。
アタシは、家を出てから200メートル先のところで近所の奥さまに声をかけられた。
「とし子さん。」
「あっ、奥さま。」
「どちらへ行かれるのですか?」
「アタシは、着替えとメイク道具を家から全部取り出したので、ここから出て行きます。」
アタシの言葉に対して、近所の奥さまは『そうねぇ…あの家から出て行く行くのねぇ~』と声を濁《にご》して言うたあと変な声でアタシに言うた。
「しゅうさくは、ちょっとでも気に入らないことがあればガーガーおらんで、近所中で暴れ回るのよ…済生会病院《さいせいかい》の主任外科医の肩書きを傷つけたのでクビになってザマーミロよ…しゅうさくがこうなった原因は父親にあるのよ…ひ弱な父親は、お母さまカタの家の頭が上がらないからヒクツよねな…お母さまは、超がつくほど教育ママよ…しゅうさくは、お母さまの言いなりでキョーリン(医大)に行ったのよ…『お父さんみたいにうだつが上がらなくてもいいの…お父さんみたいになりたくないのだったら、人の百倍勉強しなさい!!』…お母さまは、父親の悪い面ばかりを教え続けた…だから父親を冷めた目で見るようになった…ゆうさくは高知のソープの女のヒモになった末にテッポウで撃ち殺された…けいさくの大学休学の原因は失恋…ああ、あの家の男3人は、どこのどこまでなさけないのかしらねぇ〜ますますはぐいたらしくなったわ!!」
近所の奥さまは、アタシにこう言うた。
「とし子さん、ここに帰ってこない方がいいわよ…このままだと、殺されてしまうわよ!!」
「もちろんです…これから新しい住まいを探す旅に出ます…最後にもうひとつだけお聞きしたいのですが…あいつの家は、他にも深刻なもめ事を抱えていると言う話は聞いてませんか?」
「言わなくても分かるでしょ!!うちらはガマンの限界が来ているのよ!!3日前に、しゅうさくの家の近辺の家の2~3軒が家を売却して、親元へ帰ったわよ!!今朝方、イイノさんの家の前に引っ越しセンターのトラックが止まってたわよ!!イイノさんの大学生の長男がノイローゼになって大学に行けなくなったことと、次男さんが私立高校でもめ事を起こしてキンシン中で、ひきこもりになってしまったのよ…ふたりの息子さんを療養させるために家を売却して、伊豆半島の別荘へ引っ越ししたわよ…うちも、ガマンの限界が来ているのよ!!」
「ガマンの限界が…来ている…」
「そう言うことで、オレンジタウンに残っている住民全員で…しゅうさくの家に対して訴訟を起こすと訣意《けつい》したわよ!!」
「訴訟を起こすって!?」
「うちら本気よ!!しゅうさくとしゅうさくの実家と親類縁者全員をまとめて訴えるわよ!!家の撤去と千兆単位の慰謝料を住民全員に支払えとね!!とし子さん…あんたしゅうさくの実家の住所を知っているの!?」
「いえ、あいつの実家には行ったことがないので分かりません…それよりも、奥さまはあいつの家の事情をご存じでしょうか?」
「そうねぇ…」
近所の奥さまは『あっ、思い出したわ!!』と言うたあと、アタシにこう言うた。
「あれは確か、7年前だったかしら…」
「7年前?」
「そうよ…確か…広島県から60代半ばの夫婦がしゅうさくと不動産屋さんの人と一緒に家を建てる土地へ来ていたのよ。」
「もしかして…広島県からお越しになられた夫婦がおカネを出したのですか?」
「その通りよ!!60代半ばの夫婦は、しゅうさくにこう言うたのよ!!『とし子の結婚がなかなか決まらないので困っている。』とか言うて、とし子さんの名前をあげていたわよ!!」
…と言うことは
…アタシの両親が、あいつの家の建築費や土地の購入資金を出していた…
…と言うことだった…
奥さまからの話を聞いたアタシは、ショックで言葉がでなかった。
そのまた上に、アタシの両親があいつの前のお嫁さんが被害を受けたDVの問題を解決するために、アタシの両親が先回りして弁護士とグルになってインペイ工作をしていたことまでもが明らかになった。
奥さまは『ったく…どういうことなのかしらねぇ…』とあつかましい声で言うたあと、アタシにこう言うた。
「とし子さんの両親はどこのどこまでこすいのかしらねぇ…しゅうさくが前のお嫁さんにきついDVを加えたのに、フリョの事故として片付けた…前のお嫁さんの家の親御さんのゲキリンに触れるようなことをしておいて、よくしゃあしゃあとしていられるわねぇ!!」
「アタシは…実家には帰りません!!」
「そうね…実家に帰らない方がいいわよ。」
奥さまの言葉を聞いたアタシは、三原の実家に対しても激しいウラミを抱くようになった。
休学中の義弟《ぎてい》は、分かれたカノジョをまだ愛しているので気持ちの切り替えができない…
あいつの家の両親《おや》は、教育の仕方がものすごく悪いわねぇ…
そう思ったアタシは、さらにいらだちを強めた。
あいつはハローワークへ行って就職の口を探していたが、不採用ばかりが続いていたのでヒヘイしていた。
だけど、アタシはあいつを助けることができない…
アタシの心は、ますますかたくなになった。
2018年8月10日の昼過ぎのことであった。
アタシは、あいつの家に行った。
アタシは家に残っている着替えとメイク道具を全部取り出したあと紙袋に詰めた。
着替えとメイク道具を全部取り出した後、アタシは赤茶色のバッグと着替えとメイク道具がぎっしり詰まった紙袋を持って、家から出た。
アタシは、家を出てから200メートル先のところで近所の奥さまに声をかけられた。
「とし子さん。」
「あっ、奥さま。」
「どちらへ行かれるのですか?」
「アタシは、着替えとメイク道具を家から全部取り出したので、ここから出て行きます。」
アタシの言葉に対して、近所の奥さまは『そうねぇ…あの家から出て行く行くのねぇ~』と声を濁《にご》して言うたあと変な声でアタシに言うた。
「しゅうさくは、ちょっとでも気に入らないことがあればガーガーおらんで、近所中で暴れ回るのよ…済生会病院《さいせいかい》の主任外科医の肩書きを傷つけたのでクビになってザマーミロよ…しゅうさくがこうなった原因は父親にあるのよ…ひ弱な父親は、お母さまカタの家の頭が上がらないからヒクツよねな…お母さまは、超がつくほど教育ママよ…しゅうさくは、お母さまの言いなりでキョーリン(医大)に行ったのよ…『お父さんみたいにうだつが上がらなくてもいいの…お父さんみたいになりたくないのだったら、人の百倍勉強しなさい!!』…お母さまは、父親の悪い面ばかりを教え続けた…だから父親を冷めた目で見るようになった…ゆうさくは高知のソープの女のヒモになった末にテッポウで撃ち殺された…けいさくの大学休学の原因は失恋…ああ、あの家の男3人は、どこのどこまでなさけないのかしらねぇ〜ますますはぐいたらしくなったわ!!」
近所の奥さまは、アタシにこう言うた。
「とし子さん、ここに帰ってこない方がいいわよ…このままだと、殺されてしまうわよ!!」
「もちろんです…これから新しい住まいを探す旅に出ます…最後にもうひとつだけお聞きしたいのですが…あいつの家は、他にも深刻なもめ事を抱えていると言う話は聞いてませんか?」
「言わなくても分かるでしょ!!うちらはガマンの限界が来ているのよ!!3日前に、しゅうさくの家の近辺の家の2~3軒が家を売却して、親元へ帰ったわよ!!今朝方、イイノさんの家の前に引っ越しセンターのトラックが止まってたわよ!!イイノさんの大学生の長男がノイローゼになって大学に行けなくなったことと、次男さんが私立高校でもめ事を起こしてキンシン中で、ひきこもりになってしまったのよ…ふたりの息子さんを療養させるために家を売却して、伊豆半島の別荘へ引っ越ししたわよ…うちも、ガマンの限界が来ているのよ!!」
「ガマンの限界が…来ている…」
「そう言うことで、オレンジタウンに残っている住民全員で…しゅうさくの家に対して訴訟を起こすと訣意《けつい》したわよ!!」
「訴訟を起こすって!?」
「うちら本気よ!!しゅうさくとしゅうさくの実家と親類縁者全員をまとめて訴えるわよ!!家の撤去と千兆単位の慰謝料を住民全員に支払えとね!!とし子さん…あんたしゅうさくの実家の住所を知っているの!?」
「いえ、あいつの実家には行ったことがないので分かりません…それよりも、奥さまはあいつの家の事情をご存じでしょうか?」
「そうねぇ…」
近所の奥さまは『あっ、思い出したわ!!』と言うたあと、アタシにこう言うた。
「あれは確か、7年前だったかしら…」
「7年前?」
「そうよ…確か…広島県から60代半ばの夫婦がしゅうさくと不動産屋さんの人と一緒に家を建てる土地へ来ていたのよ。」
「もしかして…広島県からお越しになられた夫婦がおカネを出したのですか?」
「その通りよ!!60代半ばの夫婦は、しゅうさくにこう言うたのよ!!『とし子の結婚がなかなか決まらないので困っている。』とか言うて、とし子さんの名前をあげていたわよ!!」
…と言うことは
…アタシの両親が、あいつの家の建築費や土地の購入資金を出していた…
…と言うことだった…
奥さまからの話を聞いたアタシは、ショックで言葉がでなかった。
そのまた上に、アタシの両親があいつの前のお嫁さんが被害を受けたDVの問題を解決するために、アタシの両親が先回りして弁護士とグルになってインペイ工作をしていたことまでもが明らかになった。
奥さまは『ったく…どういうことなのかしらねぇ…』とあつかましい声で言うたあと、アタシにこう言うた。
「とし子さんの両親はどこのどこまでこすいのかしらねぇ…しゅうさくが前のお嫁さんにきついDVを加えたのに、フリョの事故として片付けた…前のお嫁さんの家の親御さんのゲキリンに触れるようなことをしておいて、よくしゃあしゃあとしていられるわねぇ!!」
「アタシは…実家には帰りません!!」
「そうね…実家に帰らない方がいいわよ。」
奥さまの言葉を聞いたアタシは、三原の実家に対しても激しいウラミを抱くようになった。