大切なもの
キオは人間ではない。
いや…人間の形をした魂を持つ者だ。
「俺はKAIの様には出来ないからな。乃愛を救ってあげたいが…」
「そんな事ないよ!キオだけは…私の事をわかってくれるから…」
「そう見えるか?」
キオは乃愛の頬に手を伸ばした。
その瞬間───
"バチッ"
と静電気が放たれ音がした。
キオは少し顔を歪ました。
「キオ。乃愛に触るな。」
振り向くとキオと良く似た背格好と顔立ちをした青年が立っていた。
「KAI…」
乃愛は黙ったままKAIを見つめている。
「乃愛。久しぶりだな。」
「はい……」
キオがキッとKAIを睨む。