大切なもの
「乃愛ちゃん?仲良いというか、俺が構ってるだけだけど?」
「あたし等、あの子と同中だったんだけど…入学して直ぐ…何か…言い表すの難しいけど、変わったのよね…」
「変わった?」
「うち等とまったくつるまなくなったの。」
加奈子が言った。
「夜王キオが5月に編入してきて、直ぐ二人で居る様になったじゃない…おかしくない?」
美幸が謙一に答えを求める。
「俺に聞かれたってなぁ…俺には、解らないけど…乃愛ちゃんとキオって、何か繋がってる気がするんだよね〜。自然だしさ。」
「ダメだ。小沢じゃ、あてにならないよ。」
加奈子が美幸に言うと、美幸は俯き加減で謙一の元を去って行った。