大切なもの
次の日、学校へ行くと乃愛の姿がなかった。
また寝坊か?
という疑問は担任の教師が「篠原は体調不良の為、欠席だ」という言葉に美幸はまた肩を落とした。
もう一人の親友、加奈子が心配して休み時間の度に美幸の席まで来てくれるが、気分ははれなかった。
「やっぱり、乃愛おかしいよね…」
「あのストーカー事件以来、あたし達を完全に避けてる…」
加奈子の言葉に美幸が顔を上げた。
"そうだ!あの日以来、乃愛はそっけなくなってしまった!"
美幸は確信に至るが解決策はなかった。
何度も話かけるが避けられ、メールも電話も無視をされる。
どうし様もない状況だった。