大切なもの
「何で私が映ってる写真が…?!!」
春香は震えていた。
南の部屋には沢山の写真があったのだ。
写真立ては食器棚の中に沢山置かれている。
全て春香の写真だ。
机の上などには、最近のだと思われる写真が束ねてある。
「僕は見てたんですよ。春香さん、いつもつまらなそうだったから…ふふっ」
春香は南の声に怯え、言葉にならない悲鳴を出す。
南の右手には包丁が握られている。
「バレちゃったら、おもしろくないね…」
「え…」
-プシューッ-
「ゲームセットだね、春香さん…君とはうまくいくと思ってたのにな…」
南は春香の首に横線を描く様に包丁をなぞらせた。
春香の首からは大量に血が吹き出し、南の部屋を血で染めた。