急な辞令に納得いかないので人事部長を襲ってみたところ、返り討ちにあった件
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「んふふ。じゃあまずは、ちゅうしましょうね?」

ベッドに佐藤俊生を押し倒すと、幼子に言い聞かせるようにそう言うと、そっと唇を合わせてみる。
想像した以上に、ふわふわの感触が心地よい。

はむはむ唇を食んでいると、うっすら唇が開いてきたので舌をチロリと差し込んでみる。
佐藤俊生も舌を出してくるので、くちゅくちゅチュウチュウ舌と舌を優しく絡ませてみる。
体の奥がジワジワと蜂蜜みたいに蕩けてくる感覚を覚えつつ、左手は佐藤俊生の耳たぶを触り、右手はシャツの下に潜らせる。
慎ましやかな胸の突起をクリクリ擦ると、佐藤俊生はピクリピクリと反応を示す。

「佐藤さんはぁ、乳首クリクリされて気持ちよくなってきちゃったのかなぁ?女の子みたいで可愛いですね♡もしかしたらぁ本当に、女の子なのかもしれないですね♡じゃぁ今から本当に女の子なのかどうか、確かめてみちゃいましょうかぁ?」

人事異動の報復とばかりに、ネチネチ意地悪く、本人が聞いたら恥ずかしくて甚たまれなくなるであろう言葉を、耳元で囁いてみる。
そして唇が触れる角度を変えながら、相変わらず舌と舌を絡ませつつ、右手を胸から更に下腹部に沿わせてズボンのファスナーを下げようとしたところ……

頭を急に抱え込まれ、そのまま口を大きく開かされる。
ぬるりと遠慮のない動きで差し入れられた舌が、縦横無尽に口の中を動き回る。

「こんな場所に連れ込むなんて、とんでもない人ですね。大山さん。」

息も出来ない熱いキスに慌てふためく私の耳に、低く、怒ったような佐藤俊生……もとい人事部長の声が響く。

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