振られた僕と雨宿り先で出会った不思議な少女
「顔は好きだよ。でも、あんたみたいなつまんない男のこと好きになるわけないじゃん。あー、ほんとおかしい。少し好きなフリしたら、簡単に私のこと好きになるんだもん。私、あんたに会うたびに笑い堪えるの大変だったんだからね」
あんなに優しくしてくれていた美優にそんなことを思われていたなんて思わず、ショックで呆然と彼女を見ていることしかできなかった。
そんな僕を見て、更に美優は笑う。
「顔がタイプだったから近寄ったけど、話してみたらすごいつまんないんだもん、あんた。でも、こんな美人な私と付き合えたんだから、圭もよかったでしょ? すごい幸せそうにしてたもんね、この二週間」
好き勝手言う美優に段々と怒りが湧いてきて、手が出そうになったが、さすがに駄目だと思い歯を食いしばって我慢する。
その間にも彼女は好き勝手言っていて、これ以上ここにいたら本当に殴ってしまいそうで、彼女を一度睨みその場から走って去る。
そうして走っているうちに森に入ってしまい、冒頭に戻る。