アンコール マリアージュ
 「ふわー、良く寝た」

 やがて目覚めた真は、伸びをしながら隣の真菜を見た。

 こちらに顔を向けて、横向きにスヤスヤと眠っている。

 「真菜、真菜?」

 揺すり起こすと、うーん…と気だるそうに目を開ける。

 「うー、まだ寝たかったのにー」
 「いつまでもこんな所で寝てると風邪引くぞ?」
 「夏だもん。大丈夫ー」

 そう言って、また眠りに落ちそうになっている。

 「真菜、他にもこれからスポット巡りするんじゃないのか?まだ告白もしてないぞ?」

 すると真菜は、ガバッと起き上がった。

 「大変!プロポーズまで、まだまだあるのに!」

 真は必死で笑いを堪える。

 「そうだぞ?たどり着けるのか?ほら、次はどこへ行くんだ?」

 真菜はメモ帳をめくる。

 「えーっと、汽車道!」
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