アンコール マリアージュ
「お父さん、お母さんへ。今まで育ててくれて本当にありがとう。小さい頃から、私はあまり可愛げがない子だったよね?愛想も悪いし、子どもらしく、はしゃいだり笑ったりもしなくて。でもお父さんとお母さんは、何も言わずにいつも黙って私を見守っていてくれました。私のやりたい事をやりたい様にすればいいんだよ、と励ましてくれました。それなのに、私はなかなか自信を持てず、ずっと殻に閉じこもっていて、ごめんなさい。でも、私は夏樹くんに支えてもらい、素敵な人達と出会い、今では笑顔で毎日を過ごせる様になりました。お父さん、お母さん。たくさん心配かけた分、これからは、たくさん親孝行させてね。そしていつまでも元気で、変わらず私を見守っていてね。夏樹くんのお父さん、お母さん。私を夏樹くんと結婚させて下さって、本当にありがとうございます。私なんかで大丈夫なのかと、ずっと不安でしたが、温かく迎えて頂き、感謝の気持ちで一杯です。私は精一杯夏樹くんをそばで支え、そして幸せな家庭を築いていきます。どうぞ末永く、よろしくお願い致します。亜希より」
しんみりとした雰囲気の中、温かい拍手が送られる。
(うう、もう、完全に涙腺崩壊)
真菜は、新婦の後ろで片膝を付きながら、ティッシュで両目を押さえる。
しんみりとした雰囲気の中、温かい拍手が送られる。
(うう、もう、完全に涙腺崩壊)
真菜は、新婦の後ろで片膝を付きながら、ティッシュで両目を押さえる。