アンコール マリアージュ
係員が外からガチャンと扉を閉め、二人を乗せた観覧車はゆっくりと上がっていく。
真菜はチラッと、黙ったまま外を見ている真の様子をうかがった。
(観覧車に乗ってくれって、どういうつもりなんだろう?)
理由も言わず、スタスタ歩き始めた真に、真菜は仕方なくついて行って、一緒に乗り込んだ。
真菜も、窓からの夜景をぼんやりと眺めていると、ふと、向かい側の席の真がソワソワし始めた事に気付く。
(ん?どうしたのかしら。上を気にしている?)
どうやら真は、頂上に着くタイミングを見ている様だった。
(ちょ、ちょっと待って。何、何をする気なの?まさか…)
真菜が身構えていると、やがて真は、真っ直ぐ真菜を見つめてきた。
「真菜、俺…」
「ギャー!ちょっと待って。な、何?やめて、まさか真さん、この間の話の、あの、つまり、アレをやろうとしてる?」
「真菜、頼むから聞いてくれ。俺、お前に謝りたくて…すまなかった」
「何?どうしたの?」
「だから、模擬挙式で俺、お前の大事にしていた夢を、全部奪ってしまって…。それに、観覧車が1番高い所に来た時の夢も…」
「い、いいの。もうそれはお気になさらず」
真菜は、後ずされないと分かっていながら、背中を窓に張り付ける。
真菜はチラッと、黙ったまま外を見ている真の様子をうかがった。
(観覧車に乗ってくれって、どういうつもりなんだろう?)
理由も言わず、スタスタ歩き始めた真に、真菜は仕方なくついて行って、一緒に乗り込んだ。
真菜も、窓からの夜景をぼんやりと眺めていると、ふと、向かい側の席の真がソワソワし始めた事に気付く。
(ん?どうしたのかしら。上を気にしている?)
どうやら真は、頂上に着くタイミングを見ている様だった。
(ちょ、ちょっと待って。何、何をする気なの?まさか…)
真菜が身構えていると、やがて真は、真っ直ぐ真菜を見つめてきた。
「真菜、俺…」
「ギャー!ちょっと待って。な、何?やめて、まさか真さん、この間の話の、あの、つまり、アレをやろうとしてる?」
「真菜、頼むから聞いてくれ。俺、お前に謝りたくて…すまなかった」
「何?どうしたの?」
「だから、模擬挙式で俺、お前の大事にしていた夢を、全部奪ってしまって…。それに、観覧車が1番高い所に来た時の夢も…」
「い、いいの。もうそれはお気になさらず」
真菜は、後ずされないと分かっていながら、背中を窓に張り付ける。