アンコール マリアージュ
 「新郎、齊藤 真。あなたは新婦、真菜を妻とし、病める時も健やかなる時も、貧しき時も富める時も、妻を愛し、敬い、慈しむことを誓いますか?」

 「はい、誓います」

 「新婦、齊藤 真菜。あなたは新郎、真を夫とし、病める時も健やかなる時も、貧しき時も富める時も、夫を愛し、敬い、慈しむことを誓いますか?」

 「はい、誓います」

 あの時とは言葉の重みが違う、本心からの誓い。

 私は決してこの瞬間を忘れない。
 この言葉を心に刻んで生きていく。

 真菜は、そう深く心に誓った。

 やがて指輪を交換し、真が真菜のベールをそっと上げる。

 そして優しく真菜の頬に手を触れた。

 「真菜、普段の真菜は最高に可愛くて、俺だけに見せるあどけない笑顔は最高に愛おしくて、今この瞬間の真菜は最高に綺麗だ。そんな君に、俺は心からのキスを贈るよ」

 そう言って真は真菜の肩を抱き寄せ、愛を込める様にキスをした。

 長く、深く、そして永遠の愛を誓うキス…

 真菜の瞳から、幸せの雫が溢れ落ちた。
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