アンコール マリアージュ
「お疲れ様です、フルールです!」
やがて提携しているフラワーショップの店長の有紗が、ブーケを届けに来た。
「今日のモデルさん、璃子ちゃんって聞いたので、ゴージャスなクレッセントブーケにしてみましたー」
そう言ってブーケを見せながら鏡を覗き込み、あら?と驚いたように瞬きする。
「真菜ちゃん?え、今日の新婦さん役って真菜ちゃんなの?」
「あ、はい。そうなんです。かくかくしかじかで…」
「ぷっ!かくかくしかじかって、本当に使う人初めて見たわ」
有紗が笑い出すと、希も頷いた。
「でしょー?真菜って古風だよね」
思わず膨れっ面になる真菜を、有紗がじっと見つめる。
「わあ、でもさすが希ちゃんね。真菜ちゃんがとっても大人っぽくなってる」
え?と真菜は鏡の中の自分を見た。
まだメイクも途中だし、髪もカーラーで巻いたままだが、確かにいつもの自分とは違う。
目はぱっちり大きく、肌はきめ細やかに輝くような感じがする。
「そりゃね、私の手に掛かれば、お子ちゃま真菜だって綺麗な花嫁に大変身よ!」
希がふふっと自慢げに言う。
「何ですか、そのお子ちゃままま、お子ちゃまな、お子ちゃ…?」
抗議しようとしたのに上手く言えない真菜を、希と有紗が可笑しそうに笑う。
「まあまあ、ここは黙って希ちゃんにお任せしたら?真菜ちゃん」
真菜は、口を尖らせつつ頷く。
有紗はもう一度ふふっと笑ってブーケスタンドにブーケを挿すと、希に小さな花をいくつか差し出した。
「希ちゃん、これブーケに使った花と同じものなんだけど、髪飾りに使う?」
「うわー、ありがとう!使わせてもらうね。って、もうこんな時間!大変」
やがてチークとリップでメイクを仕上げた希は、ものすごいスピードでカーラーを外し、真菜の髪をアップでまとめた。
くるんと毛先を遊ばせたまま、少しふんわりと柔らかくピンで留めていき、所々に生花を飾る。
最後に小さなティアラを載せてから、うん!と希は満足そうに頷いた。
やがて提携しているフラワーショップの店長の有紗が、ブーケを届けに来た。
「今日のモデルさん、璃子ちゃんって聞いたので、ゴージャスなクレッセントブーケにしてみましたー」
そう言ってブーケを見せながら鏡を覗き込み、あら?と驚いたように瞬きする。
「真菜ちゃん?え、今日の新婦さん役って真菜ちゃんなの?」
「あ、はい。そうなんです。かくかくしかじかで…」
「ぷっ!かくかくしかじかって、本当に使う人初めて見たわ」
有紗が笑い出すと、希も頷いた。
「でしょー?真菜って古風だよね」
思わず膨れっ面になる真菜を、有紗がじっと見つめる。
「わあ、でもさすが希ちゃんね。真菜ちゃんがとっても大人っぽくなってる」
え?と真菜は鏡の中の自分を見た。
まだメイクも途中だし、髪もカーラーで巻いたままだが、確かにいつもの自分とは違う。
目はぱっちり大きく、肌はきめ細やかに輝くような感じがする。
「そりゃね、私の手に掛かれば、お子ちゃま真菜だって綺麗な花嫁に大変身よ!」
希がふふっと自慢げに言う。
「何ですか、そのお子ちゃままま、お子ちゃまな、お子ちゃ…?」
抗議しようとしたのに上手く言えない真菜を、希と有紗が可笑しそうに笑う。
「まあまあ、ここは黙って希ちゃんにお任せしたら?真菜ちゃん」
真菜は、口を尖らせつつ頷く。
有紗はもう一度ふふっと笑ってブーケスタンドにブーケを挿すと、希に小さな花をいくつか差し出した。
「希ちゃん、これブーケに使った花と同じものなんだけど、髪飾りに使う?」
「うわー、ありがとう!使わせてもらうね。って、もうこんな時間!大変」
やがてチークとリップでメイクを仕上げた希は、ものすごいスピードでカーラーを外し、真菜の髪をアップでまとめた。
くるんと毛先を遊ばせたまま、少しふんわりと柔らかくピンで留めていき、所々に生花を飾る。
最後に小さなティアラを載せてから、うん!と希は満足そうに頷いた。