これが恋だなんて、知らなかったんだよ。
そ、そういう問題、なの……?
これは簡単にうなずいてはいけなかった会話だったりしない……?
だって三好くんのお家で、その日は親がいないから緊張する必要もないよ、なんて言っていて。
そこで……水着、だと。
「───っ!?まって三好くん…!そそそれはっ」
「センパイはやっぱりすごいなあ。1度言ったことを覆すなんて、さすがにそんなことしないだろセンパイなんだから。さすがにね。
あーすごい、ほんと格好いい。見習わなきゃな俺も」
あ……、これたぶん覆したら法廷闘争だ…。
なにがなんでも許さない決意だ…。
「ちょっ、ちょっ、ちょっとまっ───、っ、!」
落ち着く暇もない。
三好くんとの毎日は常に心臓が暴れたおして、今だって唇にちゅっと軽く跳ねただけで、ぶわわっと耳まで熱くなる。
「だめ?…さくの」
「ず、ズルいよ三好くん…、あれすごく……その、ペラいというか…、下着みたいというか…」
「……だからこそじゃん」
「え…?んっ…!」
そしてまた、通行人も車通りもない自然公園へとつづく閑静な遊歩道で繰り返される柔らかさ。