これが恋だなんて、知らなかったんだよ。
ともちゃん率いるバレーボール組は、相手クラスに見事圧勝。
私は応援係として小さく小さく声を張ってはいたけれど、それが無くても勝ってしまうことは見てとれたほどの。
さすがはともちゃんのスペシャル……えっと、トルネード…ううん、なんだっけ。
とりあえずすごいの…!
「先輩クラスも勝ってるみたいだし?ただ男子がボロボロっぽくて、今のところ総合順位は3位だって」
「えっ…、三好くんもいるのに…?」
「わっかるわ~!その三好 奈都がいれば負ける気がしない感…!ただね、ほら、男どもは先輩も後輩もふざけちゃってダメみたい」
「ああ……、なるほど…」
確かに競技もぜんぶ楽しそうなものばかりだから。
三好くんはもう出場したのかな…?
彼が出る競技は《リレー》だとメールで教えてくれてはいたけれど…男子の競技はぜんぶ大まかに言えばリレーだ。
詳しく聞いてみようか迷ったが、三好くんに自分からメッセージを送ったことがない。
私たちの関係は複雑すぎるほどに複雑だから、私は来たときに返すようにしていて。