これが恋だなんて、知らなかったんだよ。




ともちゃん率いるバレーボール組は、相手クラスに見事圧勝。


私は応援係として小さく小さく声を張ってはいたけれど、それが無くても勝ってしまうことは見てとれたほどの。


さすがはともちゃんのスペシャル……えっと、トルネード…ううん、なんだっけ。

とりあえずすごいの…!



「先輩クラスも勝ってるみたいだし?ただ男子がボロボロっぽくて、今のところ総合順位は3位だって」


「えっ…、三好くんもいるのに…?」


「わっかるわ~!その三好 奈都がいれば負ける気がしない感…!ただね、ほら、男どもは先輩も後輩もふざけちゃってダメみたい」


「ああ……、なるほど…」



確かに競技もぜんぶ楽しそうなものばかりだから。


三好くんはもう出場したのかな…?

彼が出る競技は《リレー》だとメールで教えてくれてはいたけれど…男子の競技はぜんぶ大まかに言えばリレーだ。


詳しく聞いてみようか迷ったが、三好くんに自分からメッセージを送ったことがない。

私たちの関係は複雑すぎるほどに複雑だから、私は来たときに返すようにしていて。



< 48 / 267 >

この作品をシェア

pagetop