乙女戦隊 月影 〜恥じらいの戦士〜
「はあ〜」

深いため息をついたのは、ワンカップ片手の半月ソルジャーだ。

「賢明なる読者…Gontaroさんは気付いていたと思うけど…前回、わたしは出ていない…」

ぐいっとワンカップを飲み干すと、空になったカップを投げ捨てた。

屋上の出入り口の上に座る半月ソルジャーの後ろに、無数のカップが転がっていた。

「わたしがいなくて!何が月影だ!お前も、そう思うだろ?」

もう泥酔寸前の半月ソルジャーの隣には、月影ロボが座っていた。

何も言わない月影を、しばらく見つめた後、半月ソルジャーはリモコンを向け、ボタンを押した。

月影ボイスだ。

月影ロボは、話した。

「この×××野郎が!てめえなんて××××だ!×××で×××だ!」



半月ソルジャーは、無言でボタンをもう一回押した。


月影ロボは電源が切られ、屋上に風の音だけが、響いていた。


半月ソルジャーは、新しいワンカップを開けると、また一気に飲み干すと、

「あいつのせいだ!あいつが出てから、わたしのポジションが奪われたのだ!」

半月ソルジャーは、ワンカップを握り潰そうとしたが、ガラスであることを思いだし、やめた。

行き場のない怒りを、拳を握り締めることで、我慢した。


「おのれ!乙女ブラック!九鬼真弓!」


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